[メイン] 軽く遊ぶシャン : x5 3d6 #1 (3D6) > 13[6,1,6] > 13 #2 (3D6) > 16[5,6,5] > 16 #3 (3D6) > 10[1,3,6] > 10 #4 (3D6) > 9[2,3,4] > 9 #5 (3D6) > 10[4,5,1] > 10
[メイン] GM : 準備教えろ
[メイン] 空条 承太郎 : 教えるぜ
[メイン] GM : では…出航だァ~~~
[メイン] 空条 承太郎 : 出航だァ!
[メイン]
GM :
[メイン]
GM :
[メイン]
GM :
貴方は知り合いの小説家、鴫良ゆきから一通のメールを受け取る。
その内容は以下の通り。
『助けてください。話したいことがあるのですが、表だって話せることではないので、
私の家に来ていただけるとうれしいです』
普段の彼よりもどこか切羽詰まったような内容のメールだ。
[メイン]
GM :
[メイン]
空条 承太郎 :
「……つーわけみてぇだな」
学ランを着崩し、煙草を咥える厳つい男が、スマホ……ではなく
ガラパゴス携帯をパタリと閉じ、壁に寄り掛かる。
[メイン]
空条 承太郎 :
「ゆきの奴から連絡が来るとは珍しいぜ、なぁ?緒山まひろ」
鋭い目を隣へとやる。
[メイン] 緒山まひろ : 「ひゃぎっ!?」
[メイン]
空条 承太郎 :
悲鳴を上げる、自分よりも小さな少女を横目でじっと見ている。
煙草の煙を吹かしながら。
[メイン]
緒山まひろ :
ビクッ!とその声にビビったように飛び上がっているのは、隣にいた少女。
なんとその身長の差には55cmの差があった。
[メイン]
緒山まひろ :
お、おおおおっ……落ち着け、オレ!!
相手はが……学生のはずなのに、なにビビってんだ……
……い、いや……よく見ても見なくても……
[メイン]
緒山まひろ :
そろ~り、と承太郎を見上げる。
煙草の煙から、睨みつけるように見えてしまう瞳が見えた。
[メイン]
空条 承太郎 :
「………………」
ドドドドドドドドドドドドドドドド
[メイン] 空条 承太郎 : じっと見て反応を待ってる承太郎だった。
[メイン]
緒山まひろ :
……やっぱ怖い!!!なんか後ろで擬音が出てる気がする~~~!!
男の時のオレよりもデカいし、いかついし……!
[メイン] 緒山まひろ : ……!……でも、見かけ……だけ、なんだよな。
[メイン] 緒山まひろ : 「……ソッ」
[メイン]
緒山まひろ :
「そうだね!
普段、向こうから声……かっ、掛けてくるタイプじゃないもんね」
[メイン] 空条 承太郎 : ドドドドドドドドドドドドドドドドド!!!!
[メイン] 緒山まひろ : ひぃいいいい~~~!!
[メイン] 空条 承太郎 : 「………………ああ」
[メイン] 空条 承太郎 : その一言だけで、会話は……。
[メイン] 空条 承太郎 : 終わったッ。
[メイン]
緒山まひろ :
目線も合わせてないし、視界もあやふや。
指同士をツンツンしながら、完全に委縮していた。
[メイン] 空条 承太郎 : 「………………………」
[メイン] 空条 承太郎 : 流れる『沈黙』ッ!
[メイン] 空条 承太郎 : ドドドドドドドドドドドドドドドドドド
[メイン]
緒山まひろ :
こう見えて緒山まひろは男だ。しかし色々あって少女になっている。
そんな彼女は、小動物のように縮こまっていたが。
[メイン]
空条 承太郎 :
この時承太郎は、何か話の種でも出そうかと必死に考えていた。
眉間に皺が寄せられて、ガンを飛ばしているように見えるかもしれないが
これは頑張って頭を回転させているからなのだ。
[メイン] 緒山まひろ : 「エッ……アッ……」
[メイン] 空条 承太郎 : 「……………」
[メイン] 空条 承太郎 : 「………昨日の……WBC」
[メイン] 空条 承太郎 : 「凄かったよな」
[メイン] 緒山まひろ : な、なんか睨みつけられてるよぉおおおおお~~!!!!!!!え、とえととと……
[メイン] 空条 承太郎 : 低い声で。
[メイン] 緒山まひろ : はっ!と話題を振ってくれたことに、顔を見上げて。
[メイン]
緒山まひろ :
「え、あ、ああ…… ……WBC……
……見、みてない……」
[メイン]
緒山まひろ :
へにょりと顔が下がる。
[メイン]
空条 承太郎 :
「……………………」
ドドドドドドドドドドドドド
[メイン] 空条 承太郎 : 「……………そうか」
[メイン] 空条 承太郎 : 壁に寄り掛かったまま、また『静寂』が流れるッ。
[メイン] 空条 承太郎 : この時承太郎は、こう考えた。
[メイン] 空条 承太郎 : 楽しく『会話』、できたな。
[メイン] 緒山まひろ : どっくんどっくん心臓が動いているのを感じながら。
[メイン]
緒山まひろ :
は、話が続かない……オレと承太郎…………さん(元20歳のプライドが負ける)では、やっぱり話なんてできないんだ……!
うぅう……
[メイン] 緒山まひろ : ちらりと、承太郎へと目線を写すと。
[メイン] 空条 承太郎 : 『目』が合うッ!
[メイン] 緒山まひろ : そこには────若干、口角が上がっていたように。
[メイン] 緒山まひろ : 本当はどうかわからないが、まひろにはそう見えて。
[メイン] 緒山まひろ : 「……あっ!」
[メイン] 空条 承太郎 : ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドッ!
[メイン] 空条 承太郎 : 「…………ふっ」
[メイン] 空条 承太郎 : 微笑を作った。
[メイン]
緒山まひろ :
「え、えと……ゆき、さんが……何かあるって言うなら、向かう……?
……これをお……私たちに言ってくれたのは、それくらい、大変なこと……だろうし」
[メイン] 空条 承太郎 : 「…………………………」
[メイン]
緒山まひろ :
……オレにはわかる。自分からメールを送るのは、かなり勇気のあることだ。(陰キャあるある)
それを出す勇気を出してくれたってことは、オレたちを信用してくれた……ってこと、だろうし。
[メイン] 空条 承太郎 : 目的は、『一致』した。なら俺達がやることは『一つ』ッ!
[メイン] 空条 承太郎 : 「いい洞察力だ」
[メイン] 空条 承太郎 : そして踵を返し、まひろに背を向ける。
[メイン] 緒山まひろ : 「…………へっ!?」
[メイン] 空条 承太郎 : 「………………行くぜ」
[メイン]
空条 承太郎 :
少し振り向き、まひろの方を向きながら。
煙草の煙は、空に昇り続ける。
[メイン] 緒山まひろ : 「……空条、さん……」
[メイン] 空条 承太郎 : 「………………………」
[メイン] 空条 承太郎 : 「………承太郎でいい」
[メイン]
緒山まひろ :
そういえば、さっきも笑ってたり、話を降ろうとしてくれたり……
……見かけだけ……なのかな。
[メイン] 緒山まひろ : 「……!わ、わかった!じょ、承太郎……!!」
[メイン] 緒山まひろ : その大きな背中に向かって声を投げかける。
[メイン]
空条 承太郎 :
フッ、と笑う。もう俺達は、『通じ合った』。
なら、もう交わす言葉は『蛇足』ってもんだぜ。
[メイン] 空条 承太郎 : そして、鴫良家へと歩き始めた。
[メイン]
GM :
[メイン]
GM :
彼の家に向かえば、すぐに彼は出迎えてくれる。
家の扉を開けてくれた彼はどこか疲れ切っているようにも見えた。
[メイン] 空条 承太郎 : 「……………………」
[メイン] 鴨良 : 「……………………」
[メイン] 緒山まひろ : 「……………………」
[メイン]
空条 承太郎 :
途中でコンビニに寄った際に、お見舞いとして買っておいた
疲労回復効果のある栄養補助剤の入ったレジ袋を差し出す。
[メイン] 空条 承太郎 : ドドドドドドドドドドドドドドドドド
[メイン]
鴨良 :
「………………!」
疲れ切った顔で受け取ると、小さく頭を下げる。
[メイン] 空条 承太郎 : それを見て満足気に、ふっ……と、小さく笑う。
[メイン] 空条 承太郎 : 「………………昨日のWBC、見たか?」
[メイン]
鴨良 :
「…………。
見ていません……」
会話が終わった。
[メイン] 空条 承太郎 : 「………………」
[メイン] 空条 承太郎 : 「…………そうか」
[メイン] 空条 承太郎 : この時、承太郎はこう思った。
[メイン] 鴨良 : 「…………ええ。」
[メイン] 空条 承太郎 : 楽しく『会話』、できたな。
[メイン]
緒山まひろ :
疲れてることを見越して、あの時買っておいたのか……
気配りができる……すごい、な。
[メイン]
緒山まひろ :
「……………え、あっ……」
そうこう考えているうちに、話が始まり、そして終わっていた。
[メイン]
緒山まひろ :
「え、ええっと……
……………なんか、疲れてるみたいだけど、だ、大丈夫……か?」
[メイン]
鴨良 :
「お気遣い、ありがとうございます……後で食べさせていただきますね」
なんか大分テンポの遅れた感謝の言葉の後もらったビニールを卓上に置き。
[メイン]
空条 承太郎 :
こう見えても承太郎は、(自分視点で)仲の良いダチとつるめて
意外にも楽しく過ごせている。その楽しさが二人に伝わっているかどうかは別だが。
[メイン]
鴨良 :
「ええ、その……」
少し逡巡して。
[メイン]
空条 承太郎 :
「………ああ、そうしてくれ」
そしてまひろの言葉に続くように頷いて、ゆきをじっと見て。
[メイン]
緒山まひろ :
まひろが話題に出来そうなのはそれくらいしかなかった。
しかし、普段よりもかなりやつれていた鴨良に対する純粋な心配もあって。
[メイン] 緒山まひろ : 「う、うんうん」
[メイン]
空条 承太郎 :
ああ、そうだ。『急用』があるみてェだからな。
なら……ダチとして『相談』に乗ってやるってのが、義理ってもんだろ。
[メイン]
鴨良 :
「すいません……こんなこと他の方に話すことでもないのかもしれませんが
……大きな『困りごと』があるのです」
[メイン] 空条 承太郎 : 「…………構うことはねぇ」
[メイン] 空条 承太郎 : 「続けな」
[メイン] 空条 承太郎 : 一応友達思いなので、二つ返事で困り事の相談に乗る承太郎なのだった。
[メイン]
鴨良 :
「…………はい」
少し覇気の戻った真剣な顔付きになる。
[メイン]
鴨良 :
彼は、しばらく迷った後に一冊の原稿を見せてくる。
それは手書きのもので、ぱっと見た限り、ゆきの字で書かれていることがわかるだろう。
[メイン]
鴨良 :
「これ、なんですけど……」
「こんなもの、書いた記憶がないんです」
[メイン] 鴨良 : そういって見せてきたのは、「白痴の降臨」という小説の原稿だ。
[メイン] 空条 承太郎 : 「何ッ………!?」
[メイン]
緒山まひろ :
「…………」
大きな困りごと、という言葉に……つられてまひろも真剣な顔になる。
[メイン] 緒山まひろ : 「……か、書いたことない……!?」
[メイン] 空条 承太郎 : ゆきの隣に立ち、その原稿を横から見る。
[メイン] 空条 承太郎 : 「………一体、どういうことだ?」
[メイン] 緒山まひろ : 「し、新作とかじゃ、なくて……か?」
[メイン] 空条 承太郎 : 「『寝ぼけて』書いてた……ってわけでもねぇんだな?」
[メイン]
緒山まひろ :
まひろは普段読書はしない。
しかし、数少ない友人の作品となれば、流石に重い腰を上げて目を通すことはある。
読んだタイトルの中には……その文字はなく。
[メイン] 空条 承太郎 : 真剣みを増した眼差しで、強くゆきを見やりながら。
[メイン]
鴨良 :
「こんな小説、私は書いた記憶が無いのです。
ですが、言葉選びや、情動、筆跡に至るまで、これは僕の作品で……!
僕には分かるんです。これは僕の作品だと……!」
[メイン]
鴨良 :
「寝ぼけて……というには」
「この作品は、長すぎます……」
[メイン]
空条 承太郎 :
「………………………………」
訝しげに思いながら、表情がさらに強張る。
[メイン]
鴨良 :
内容を思い出したのか、嫌な顔を浮かべる。
この原稿は探索者も内容を確認できる。
[メイン] 空条 承太郎 : 「………………さぞかし怖かっただろうな」
[メイン] 空条 承太郎 : ゆきの肩に手をポン、と置き。
[メイン] 鴨良 : 「承太郎さん……」
[メイン]
緒山まひろ :
「……なんか、キミ……悪いな。
う、うん!承太郎の言う通りだ!……だから、私たちを呼んできてくれたんだろ!」
[メイン] 空条 承太郎 : ふっ……とまひろの言葉に、小さく笑みを作る。
[メイン] 緒山まひろ : 腕をブンブン!と振って、鴨良に向かってエールを送っていた。
[メイン]
鴨良 :
「私は確かに……怖いです」
「ただそれは、記憶が無いというだけのことではないのです」
[メイン]
空条 承太郎 :
「…………何ッ?」
眉間にさらに皺が寄り。
[メイン] 鴨良 : 「……読んでいただけますか。この作品の、大詰めです」
[メイン] 鴨良 : 白痴の降臨を二人に見えるように開く。
[メイン] 緒山まひろ : 「…………む、むむむ」
[メイン] 空条 承太郎 : こくりと頷き、原稿を受け取ると。
[メイン] 空条 承太郎 : まひろが見やすいように、少し屈みながら。
[メイン] 空条 承太郎 : 「…………こ、これはッ……!」
[メイン] 緒山まひろ : 承太郎の肩に手を置き、そこから覗き込むようにして原稿を見る。
[メイン]
GM :
紙面はこの世のものとは思えないほど残虐な方法で人間を殺す図を描いていた。
酷くリアリティがあるものであり、吐き気を催すほど邪悪だ。
ここには一人の人間を殺した記録が克明に描かれており、読んでいるとまるで自分がその人物を殺しているような錯覚を覚える。
[メイン] GM : (1/1d2)のSANc
[メイン] 空条 承太郎 : 1d100<=45 SANc (1D100<=45) > 24 > 成功
[メイン] system : [ 空条 承太郎 ] SAN : 45 → 44
[メイン] GM : アイデアも振れる。
[メイン] 空条 承太郎 : 冷や汗が一つ、承太郎の頬を伝っていく。
[メイン] 空条 承太郎 : ccb<=50 アイデア (1D100<=50) > 96 > 致命的失敗
[メイン] 空条 承太郎 : おわァァアアアア~~~~~~~~~~っ!!!
[メイン] 緒山まひろ : 🌈
[メイン] GM : 🌈
[メイン] 緒山まひろ : でもなァ…成功したら狂気に近づきそうだもんなァ…
[メイン] 緒山まひろ : 1d100<=60 SANc (1D100<=60) > 31 > 成功
[メイン] 緒山まひろ : CCB<=50 アイデア (1D100<=50) > 9 > スペシャル
[メイン] 空条 承太郎 : つよい
[メイン] 緒山まひろ : おわァアアアアアア~~~~~~~~~
[メイン]
GM :
承太郎は手が滑り、原稿をパラパラと捲ってしまう。
この本は3章まであり、3人の人間がそれぞれ別の、残虐なやり方で殺されている内容であると理解した。追加でSANc(1/2)
[メイン] 空条 承太郎 : 1d100<=44 SANc (1D100<=44) > 36 > 成功
[メイン]
GM :
まひろは、この小説はどこか字は歪んでおり、いつものゆきとは雰囲気が違うような気がする。
また、ゆき自身はファンタジー作家であり、このようなミステリを描くような
作家ではないということがわかる。
[メイン] system : [ 空条 承太郎 ] SAN : 44 → 43
[メイン] 緒山まひろ : 1d100<={SAN}
[メイン] GM : 🌈
[メイン] 緒山まひろ : 🌈
[メイン]
空条 承太郎 :
「な、なんだ……こいつはッ……!?創作にしちゃ、随分と
刻々鮮明と『情景』が……浮かぶッ……!?
まるで、『実体験』のようだッ………!?」
ドドドドドドドドドドドドドドドドド
[メイン] 緒山まひろ : 1d100<=60 SANチェック (1D100<=60) > 83 > 失敗
[メイン] 空条 承太郎 : 🌈
[メイン] system : [ 緒山まひろ ] SAN : 60 → 59
[メイン] 緒山まひろ : 「…………ひ、ひぇ、ぇええっ……!?」
[メイン]
空条 承太郎 :
「─────確かにこいつは……ゆきが普段
書いてるもんじゃあねぇなッ……!『異常』も『異常』だぜッ……!」
[メイン] 緒山まひろ : あまりにもリアルな殺害描写に、へなちょこな声が漏れてしまいながらも。
[メイン]
鴨良 :
「僕の手がこの、凄惨な世界を描き出したのです。
僕の中に、確かにこの情景が存在したはずなんです……」
[メイン]
緒山まひろ :
「そ、そう……だよ! ……ゆきが書いてるのとは似てる……けど……!
……まるで、別人が書いた、みたいな……」
[メイン] 鴨良 : 「……僕はそれが……恐ろしくて、仕方ないんです……」
[メイン]
空条 承太郎 :
チッ……!やれやれだぜ……。
俺としたことが、『狼狽』をしちまうとはな。
散歩コースで指名手配犯と出会っちまったくらいの『衝撃』だ……。
[メイン]
空条 承太郎 :
「………誰にも言いたくねぇよな、こんな内容を
ゆき、テメーが書いてしまってるって『事実』を」
[メイン] 空条 承太郎 : 「親にも、何なら見知らねぇ医者にも……な」
[メイン]
鴨良 :
「はい……。そして、僕自身……この出来事に、『心当たり』があります。
この狂った我が子は、突発なことじゃないんです」
[メイン]
鴨良 :
「……何か月か前から、奇妙な夢を見るようになったんです」
「天から硫黄と火が降ってきて、焼き尽くすんです。私の住む街を」
「そういう夢を何か月も見ていたんですが……ここ一週間くらい、夜の記憶がなくて」
[メイン] 鴨良 : 「夜になると、何もわからなくなるんです。そして、そして――」
[メイン] 鴨良 : ここまで話すとゆきは口をつぐんでしまう。
[メイン]
空条 承太郎 :
「……よせ」
言葉を紡ぐ前に、声を放ち。
[メイン]
空条 承太郎 :
「………もう、『十分』だぜ」
首を横に振りながら。
[メイン] 空条 承太郎 : 帽子を深く被る。
[メイン] 鴨良 : 「……申し訳ありません」
[メイン] 鴨良 : 弱弱しい笑顔を浮かべる。
[メイン] 緒山まひろ : 「…………ゆき……」
[メイン]
空条 承太郎 :
「………………『オカルト』も『オカルト』だ
この『困り事』は、ただ宿題を手伝ってくれなんて
生半可なモンじゃあねぇ………」
[メイン] 空条 承太郎 : 「─────奇妙な『物語』が、始まるぜ」
[メイン]
緒山まひろ :
普段のゆきは、めいいっぱい元気、と言えるほどじゃないのは確か。
それでも……こんな風に、弱弱しく、辛そうに笑う顔なんて……見たこと、ない。
[メイン] 緒山まひろ : 「……!!」
[メイン] 緒山まひろ : その声に、ハッ……!と顔を上げて。
[メイン] 空条 承太郎 : 「………まひろ」
[メイン] 空条 承太郎 : 鋭い目を、横へと向けながら。
[メイン] 空条 承太郎 : 「………………やろうぜ」
[メイン] 緒山まひろ : 承太郎の声に……頷く。何が、とは言わなくても……わかる。
[メイン] 空条 承太郎 : 「不穏の霧は、この俺達で……『お終い』にするんだ」
[メイン]
緒山まひろ :
「……ゆ、ゆき!大丈夫だ!!
お前が辛くて頑張ったなら、今度は私たちが……その分、やってやる!!」
[メイン] 緒山まひろ : ゆきの手を思わず握り締めて、グッ!と意気込みながら。
[メイン]
鴨良 :
「承太郎さん……まひろさん……
ありがとうございます」
[メイン] 鴨良 : 「少し……元気が出ました。二人が来てくれてよかったです」
[メイン]
空条 承太郎 :
「………………フン」
帽子を深く被りながら、視線を逸らす。
[メイン] 緒山まひろ : へへへっ…!と、鼻を擦って。
[メイン] 鴨良 : 「……ですが。私のために迷惑を被ろうと言うのは、やめてくださいね」
[メイン]
鴨良 :
「『物語』……承太郎さんらしいですが……
現実は得てして『物語』のように、明朗な幕引きでおしまいにはならないのですから……」
[メイン]
空条 承太郎 :
「………やれやれだぜ」
なんでも『お見通し』ってわけか?物書きってのは、先を見通す力があるらしいな。
この事件が終わればコイツはきっと、大物になるだろうな。
[メイン]
緒山まひろ :
「…………」
なんか……二人とも……カッコイイ男の人って感じなんですけど!
おっ……オレだって……男なのに……!!!
[メイン]
鴨良 :
「すみません、変な話をしてしまって」
「私はつかれているのでしょうね、きっと……精神病の一種かなにか、でしょうか」
[メイン]
空条 承太郎 :
「………ゆっくり休むといいぜ」
ゆきの肩に手を軽く置いた後、その横を過ぎて行く。
[メイン] 空条 承太郎 : そのまま無遠慮に靴を脱ぎ、鴨良家を上がっていく承太郎。
[メイン] 鴨良 : 堅く力強い手に少しよろめいて慌てて承太郎を目で追う。
[メイン] 緒山まひろ : 承太郎にこくこく!と頷きながら。
[メイン]
緒山まひろ :
「…………それに、なんかあっても……ゆきは私たちの友達なのは変わりない!」
と言って、同じく上がろうとしていく。
[メイン]
緒山まひろ :
「あ、あとこれ、気休めにもならないかもしれないけど……!」
と、持ってきた袋を押し付けて言った。
[メイン]
緒山まひろ :
悩みがあるのならこれで1発…!と、持ってきたがあまりにも場違いで、渡すか迷っていた……
[メイン]
緒山まひろ :
R18禁ゲームを……。
元男ニートの引きこもりだから"そういうこと"には詳しかった。
[メイン]
鴨良 :
「あ、あぁ……ど、どうぞ……!お構いも出来ませんが……!」
「……はい?」
[メイン]
鴨良 :
二人を家に挙げてなんか大きい袋を手に下げる。
ここで見るのもなんだか無遠慮な気がしている。
[メイン]
鴨良 :
「お心遣い、ありがとうございます。
あとで楽しませていただきますね」
何か分からないけど……
[メイン] 空条 承太郎 : 後ろで二人のやり取りを聞いて、ふっ……と笑っている。
[メイン] 空条 承太郎 : 楽しく『会話』、できたな。
[メイン] 空条 承太郎 :
[メイン]
空条 承太郎 :
じゃあ探索する
ゆきの部屋を隈なく全部だ
[メイン] GM : わかった
[メイン] 空条 承太郎 : ベッドの下もだッ!
[メイン] 空条 承太郎 : ccb<=99 オラ (1D100<=99) > 86 > 成功
[メイン] GM : 本棚に精神医学系の本が並んでいることに気が付く。
[メイン] GM : 読める。
[メイン] 空条 承太郎 : 読む
[メイン]
GM :
読んでいると、乖離性同一障害についてのまとめを見つける。
『解離性障害は本人にとって堪えられない状況を、離人症のようにそれは自分のことではないと感じたり、
あるいは解離性健忘などのようにその時期の感情や記憶を切り離して、
それを思い出せなくすることで心のダメージを回避しようとすることから引き起こされる障害であるが、
解離性同一性障害は、その中でもっとも重く、切り離した感情や記憶が成長して、
別の人格となって表に現れるものである。』
[メイン] GM : ベッドの下には…
[メイン] GM : choice ある ない (choice ある ない) > ない
[メイン] GM : 何も…なかった
[メイン] 空条 承太郎 : 健全な男子だな
[メイン] 空条 承太郎 : ヨシッ!(立ち絵のポーズ)
[メイン]
GM :
そして、机の上には白紙の原稿用紙がある。
先ほどの「白痴の降臨」からすると2章分と、少しくらいの枚数だろう。
[メイン]
緒山まひろ :
承太郎が調べてる傍ら…
スマホでゆきのような症状はあるのかどうか検索するぞ〜〜
[メイン] GM : わかった
[メイン] 緒山まひろ : 図書館 80
[メイン] 緒山まひろ : 🌈
[メイン] GM : 🌈
[メイン] 緒山まひろ : CCB<=80 (1D100<=80) > 36 > 成功
[メイン]
GM :
似たような症状はあるが、どれもゆきの現状にピッタリ当てはまるものはない。
症状こそ精神病に似ているが、既存の病ではないのかもしれない。
[メイン]
空条 承太郎 :
ならまひろの情報を共有した上でだ
ネットでオカルト情報を調べてみるぜ
二重人格に関するものを中心に…な
[メイン] GM : わかった
[メイン] 空条 承太郎 : ccb<=99 オラオラ (1D100<=99) > 79 > 成功
[メイン]
GM :
温厚な人物が人が変わったように猟奇事件を犯す事例は幾つかある。
原因や動機は不明で事件の記録は少ない。
与太話程度だが、加害者に虫の羽音が聞こえるというのが豹変の予兆という記録もある。
[メイン]
空条 承太郎 :
虫の羽音をもうちょっと深堀しちまうか
まぁオカルト掲示板にはもうそういうのは載ってねぇような気もするし
次は図書館に行って、この街の伝承について調べるぜ
[メイン] GM : いいすよ
[メイン] 空条 承太郎 : ccb<=99 オラオラオラ (1D100<=99) > 94 > 成功
[メイン] GM : この町の古い伝承に気になる点はない。
[メイン]
空条 承太郎 :
わかった
ならゆきに直接聞くぜ、白痴の降臨を書くようになっちまった前日に何か不自然なことがなかったかをな
[メイン]
鴨良 :
「ずっと悪夢は見ていましたが……」
「そういえば、悪夢を見るようになったのは先日の海外旅行から帰って……からでしょうか」
[メイン] GM : という話を聞けた
[メイン]
空条 承太郎 :
「……ほう?海外旅行……」
どこへ行ったかは分かるか?
[メイン] 緒山まひろ : ゆきと承太郎の間に挟まりながら座っている。
[メイン]
GM :
イギリスに立ち寄って各地を見てきたみたいです。
オタク特有の早口で名所を説明してくれました。
[メイン] 空条 承太郎 : オタクくんに理解のある不良だから全部メモった。
[メイン] GM : メモりました。
[メイン] 緒山まひろ : 目をぐるぐるさせながらも、一応聞いた。
[メイン] 空条 承太郎 : じゃあ次はだな
[メイン] 空条 承太郎 : ベッドの下に何も無いみたいだから、今日は泊まらせてもらうぜ
[メイン] 空条 承太郎 : 『下』でなッ!
[メイン]
GM :
こわい
いいけど…
[メイン]
空条 承太郎 :
まひろはどうする?
正直俺はヤバイと思う
[メイン] 緒山まひろ : し、下で!?!?
[メイン] 緒山まひろ : そんなことしちゃ風邪ひいちゃうって!
[メイン] 空条 承太郎 : テメー………『聖者』か?
[メイン]
緒山まひろ :
と、とりあえず…承太郎を引っ張って(力が足りないので引っ張り出せない)
ソファーでも借りれないか聞いてみよう!
[メイン] GM : むしろ鴨良がベッドから降りてソファで寝ると言い出します
[メイン] 空条 承太郎 : 『聖者』か?
[メイン] 空条 承太郎 : だが俺は『下』だッ!ソファに寝るぜ。
[メイン] 緒山まひろ : ああ。
[メイン] 緒山まひろ : そういやソファーって何個?
[メイン] GM : 友達おらん民の一人暮らしだし一個じゃねえかな…
[メイン] 空条 承太郎 : じゃあ『DIY』するぜ
[メイン] 空条 承太郎 : ソファを作っていいな?
[メイン] 緒山まひろ : あーこれ
[メイン] 緒山まひろ : !?
[メイン] GM : 『DIO』に近い文字だけどいいんですか?
[メイン] 空条 承太郎 : じゃあDIOをブチ殺してDIYしていいな?
[メイン] GM : そういうことならわかりました
[メイン] 空条 承太郎 : ccb<=99 オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラッ!!!!! (1D100<=99) > 7 > スペシャル
[メイン] GM : じゃあDIOがブチ殺されてソファが生まれました(等価交換の則)
[メイン] 空条 承太郎 : やれやれだぜ……(気持ちのいい汗を掻いてる)
[メイン] 空条 承太郎 : ダチの証だ、ゆきにこの作り立てほやほやのソファをプレゼントするぜ
[メイン] 空条 承太郎 : いや思ったが、別に俺は床で寝ても良かったな…?まぁいいだろう
[メイン] 緒山まひろ : あ、あっ……ありがとう、承太郎……
[メイン] 空条 承太郎 : ………フン
[メイン]
空条 承太郎 :
というわけで寝るぜ
メイドインDIOのソファの上に乗っかってな。
[メイン] GM : ええですやで
[メイン] 緒山まひろ : オレは……普通の方のソファーで!
[メイン] 緒山まひろ : においする?
[メイン] GM : なんの!?
[メイン] 空条 承太郎 : 『テメー』の
[メイン] 緒山まひろ : 普段使ってるから…寝る時気になるかなって…
[メイン]
GM :
ゾッ!!!???!?
すると思いますよ。
[メイン] 空条 承太郎 : どうする……まひろ
[メイン] 緒山まひろ : …!
[メイン] 空条 承太郎 : (黄色いソファの上で横になりながら、まひろの方を見てる)
[メイン] 空条 承太郎 : ドドドドドドドドドドドドドドドドドド
[メイン] 緒山まひろ : お、オレは……!
[メイン] 緒山まひろ : CCB<=40 JC (1D100<=40) > 58 > 失敗
[メイン] 緒山まひろ : 男だァ〜〜〜〜〜〜!!!
[メイン] 空条 承太郎 : !
[メイン] GM : !?
[メイン] 緒山まひろ : こんな匂いなんて……気にならない!
[メイン] 空条 承太郎 : フッ………
[メイン] 空条 承太郎 : 『漢』だぜ……
[メイン] 緒山まひろ : うぉぉぉ〜〜〜!
[メイン] 緒山まひろ : この勢いのままイギリスで、虫に関連した伝承とかを調べるぞぉ〜!!
[メイン] 空条 承太郎 : なんて『自然』な流れなんだッ………!!!
[メイン] GM : いいすよ
[メイン] 緒山まひろ : CCB<=80 図書館 (1D100<=80) > 46 > 成功
[メイン]
GM :
イギリス・セヴァン谷には古くから悪魔憑きの伝承がある。
虫によく似た姿のその悪魔は、人に憑り付いて悪事をそそのかすらしい。
[メイン]
空条 承太郎 :
さらに調べるッ!
いつの間にかまひろに承太郎は立っていた、情報を共有した。
[メイン]
空条 承太郎 :
その『悪魔』について、調べるぜ
ポチポチと、『ガラパゴス携帯』でなッ!
[メイン] GM : 僻地の伝承レベルなんでさすがに細かくは出ないな。
[メイン]
空条 承太郎 :
ああ。ふわっとでいい。
祭りの屋台で食う綿あめのようにな。
[メイン] GM : いいすよ
[メイン] 空条 承太郎 : ccb<=99 オラァアアアッ!!! (1D100<=99) > 25 > 成功
[メイン] 空条 承太郎 : 携帯壊れないか心配だ、やれやれだぜ……
[メイン]
GM :
悪魔に付いてはマイナーすぎてほとんど記事は出ないな
付近でだけ犯罪件数や失踪者が多いので、悪魔と犯罪件数の多さを結びつける何かがあるんじゃないかって研究記事が見つかるくらい。
[メイン] 空条 承太郎 : わかったぜ
[メイン]
空条 承太郎 :
よくやったと称えるように、まひろとGMの肩に手を置いて
承太郎は自分のソファに戻って行った。
[メイン]
緒山まひろ :
ぽんと肩を叩かれて「ふひゃっ!?」と言いつつも。
承太郎の調べっぷりに感心して、自分も見習おうとする。
[メイン]
空条 承太郎 :
「…………………………………」
帽子を深く被って横になりながら、ドドドドドドドドドドドドドド。
[メイン] 緒山まひろ : それじゃあ……イギリス人のSNSを調べて、何か関連してそうなものがあるか……探してみよう
[メイン] GM : いいすよ
[メイン] 緒山まひろ : CCB<=80 図書館 (1D100<=80) > 41 > 成功
[メイン]
GM :
セヴァン谷近く在住のネットリテラシーの無い英国人が、
ジャパニーズのトラベラーとトーキングしたというカキコーミがありました。
[メイン]
緒山まひろ :
もしかしたら……これはゆきのことかな。
イギリスまでは確かに記憶があるみたいだから、やっぱり変化が起きたなら……それ以降……
[メイン]
緒山まひろ :
……人の行動に影響する……虫……そんなの、聞いたことない。
でも、なんだか……それが存在している、みたいに思えてくるような……
[メイン] 緒山まひろ : ……うぅう、おトイレじゃないのに……体が震えた。
[メイン] 緒山まひろ : 書き込みを調べ終わると、ソファーで横になっていた承太郎に、終わった合図とともに、軽く手を振ってみる。
[メイン] 空条 承太郎 : こくりと頷く。
[メイン] 空条 承太郎 : ついでに、鴫良ゆきについて調べるぜ
[メイン] GM : わか
[メイン] 空条 承太郎 : ccb<=99 オラオラオラ (1D100<=99) > 38 > 成功
[メイン]
GM :
▼鴫良ゆきについて
鴫良ゆきはファンタジー小説家である、というまっとうなものの中に奇妙なものが
混じっているのに気が付く。
SNSサービスのつぶやきのようなものだ。
『鴫良ゆきが終電の電車に乗って何処かに行くのが見えた』
『ゆき先生が終電に乗ってたけど家はあそこらへんなのかなぁ』
[メイン] 空条 承太郎 : ……小説に留まらず、足までもが勝手に動いていやがるのか。
[メイン] 空条 承太郎 : とにかく、『要監視』だ。
[メイン]
空条 承太郎 :
そういうわけで俺達はみっちりとゆきを監視する。
何か不自然な行動が起きるまで……な。
[メイン] GM : どういう感じで監視する?
[メイン] 空条 承太郎 : なら、ゆきのいない部屋で待機して、ゆきの行動を待つぜ。
[メイン] GM : はいわかりました
[メイン] GM : では、夜になる。
[メイン] GM : 草木も眠る真夜中だ。
[メイン] GM : 聞き耳か追跡に+30してどうぞ
[メイン] 空条 承太郎 : ccb<=99 スタープラチナ (1D100<=99) > 34 > 成功
[メイン] 緒山まひろ : JCは噂話に耳がないっていうし聞き耳として使っていい?
[メイン] GM : いいでしょう
[メイン] 緒山まひろ : うわ!!!
[メイン] 緒山まひろ : CCB<=70 JC (1D100<=70) > 51 > 成功
[メイン] GM : わかった
[メイン]
GM :
では、鴨良の部屋から物音がするのに気付く。
こんな夜更けに部屋を抜け出したようだ。
[メイン] 空条 承太郎 : ! 『尾行』だッ!
[メイン] 緒山まひろ : 追いかけよう!
[メイン] GM : いいすよ
[メイン]
GM :
鴨良は夜更けの街を歩いていく。
先ほどの情報を見たあなた達は駅の方角と気付ける。
[メイン] 空条 承太郎 : コミュ障なので語らず、まひろの方を見て無言で頷く。
[メイン]
緒山まひろ :
「ほんとに歩いてるな、夢遊病みたいだ……」
とその頷きに返すように、呟いて。
[メイン]
空条 承太郎 :
「………俺達が想像している『以上』の『出来事』が
ゆきの身に起こっているみてーだ」
[メイン] 空条 承太郎 : 追い続けるぞ。
[メイン] GM : じゃあ隠密で振ってください
[メイン] 空条 承太郎 : ccb<=99 オラ (1D100<=99) > 67 > 成功
[メイン] 緒山まひろ : 引きこもりニートは深夜家族が寝静まった頃に忍び足でリビングに行くのが得意だから元男で代用していい?
[メイン] GM : かわいそうだからいいですよ
[メイン] 緒山まひろ : 聖者?
[メイン] 緒山まひろ : CCB<=99 元男 (1D100<=99) > 35 > 成功
[メイン] GM : バチッレませんでした。
[メイン] 鴨良 : 「…………」
[メイン]
GM :
最終的に、鴨良は駅に入っていく。
終電が今から出るようだ。
[メイン] 空条 承太郎 : 「………どの駅まで行くつもりだ?こんな時間帯に」
[メイン] 空条 承太郎 : 後ろで着けていきながら、まひろに小さい声でそう問う。
[メイン] 緒山まひろ : 「……! これって……SNSのつぶやきにもあったやつ、だよね……」
[メイン] 緒山まひろ : ごくり、と息を飲み……承太郎に、こくこく!と頷きながら。
[メイン]
空条 承太郎 :
「…………ああ……」
頷き、そして帽子を深く被りながら。
[メイン]
空条 承太郎 :
「『嫌な予感』がしてならねーぜ………
……ここからは、俺一人で向かった方がいい
こいつはただの俺の『勘』だ」
[メイン] 空条 承太郎 : そしてまひろの前に行き、背を見せたまま。
[メイン] 空条 承太郎 : 「………『荒事』どころじゃねぇだろうな」
[メイン] 空条 承太郎 : 「………まひろ、引き返しな」
[メイン] 緒山まひろ : 「な、えっ……!?」
[メイン]
緒山まひろ :
…………その背中は、ハードルのように高く、大きくそびえていた。
まるで立ちふさがるように。
[メイン] 緒山まひろ : 「じょ、承太郎は……平気だって、言うのかよっ……!」
[メイン] 空条 承太郎 : 「………………………………」
[メイン] 空条 承太郎 : 『肯定』は、できない。
[メイン]
空条 承太郎 :
「…………だが、行くしかねぇ
誰かがアイツの身に降り注ぐ『不幸』を取り除かなければ
徐々に蝕んでいく………俺達の『日常』をな」
[メイン]
空条 承太郎 :
「俺はゆきを救う、『ダチ』としてな………」
目元に影が作られる。
[メイン]
空条 承太郎 :
「……まひろ、テメーのことを見縊っているわけじゃあない
だが………万が一の『被害』は、『最小限』に留めるべきだろう?」
[メイン] 緒山まひろ : 「……………っ」
[メイン] 緒山まひろ : 「────だからって、なんだよっ!」
[メイン]
緒山まひろ :
ぎゅっ、と拳を握ったまま。
出会ったばかり、目も合わせられなかった承太郎の顔を見つめる。
[メイン] 空条 承太郎 : 「………………!」
[メイン]
緒山まひろ :
承太郎の言うことは、もっともだ……
『男』の承太郎に、『女』のオレが何か手伝えることなんて……ないかもしれない。
[メイン] 緒山まひろ : オレは今、ちっぽけで非力な体なんだから……
[メイン] 緒山まひろ : ……でも!
[メイン] 緒山まひろ : その場でぴょいんとジャンプして、承太郎の帽子に、えいっ!と触れる。
[メイン] 緒山まひろ : 帽子によってつくられていた影が、一瞬、消える。
[メイン] 空条 承太郎 : 「ッ……!?」
[メイン]
緒山まひろ :
「私は、何にも役に立てないかもしれないけど……!
でも、このまま見てみぬふりなんて、出来ない……!」
[メイン]
緒山まひろ :
「オレは『男』で!承太郎と、ゆきを救う『ダチ』だからッ!
スタンド
お前と一緒に、アイツを助けてやるんだッ!!!」
[メイン] 緒山まひろ : ふすー、ふすー……!と息を荒げた少女は、背伸びをしながら言い切った。
[メイン] 空条 承太郎 : 「………………………………」
[メイン] 空条 承太郎 : 小さくとも、大きく勇姿を見せる少女に承太郎は、『黄金』を見た。
[メイン]
空条 承太郎 :
「…………フッ、とんだ失礼を働いちまったようだな」
小さく微笑し。
[メイン] 空条 承太郎 : 「ブチのめされたぜ、テメーの『パワー』にな、やれやれだぜ」
[メイン] 空条 承太郎 : 「………行こうぜ、ましろ」
[メイン]
空条 承太郎 :
ダンッ!と足を踏み出し、軽くまひろの頭をポンと叩きながら
横に立ち、そして電車を強く見据え。
[メイン] 緒山まひろ : 「うひゃっ」
[メイン] 緒山まひろ : よろけた体を慌てて立て直し、承太郎のように、ダン!と立つ。
[メイン]
空条 承太郎 :
二人に、風が吹く。冷たい夜風が。
だがこの『熱』は、この程度じゃあ消えやしない。
[メイン] 空条 承太郎 : そして二人は、ゆきの後を追うように、電車へと入っていった。
[メイン] GM : では電車に入った。
[メイン]
GM :
終電の電車内は何人かの人間がいるが、押し黙っているような気配がある。
静まり返った電車内には電車の走行音だけが響いていた。
[メイン] GM : その走行音を聞いているうちに、あなたは眠気か別の理由か……
[メイン] GM : 一瞬、意識を失ってしまった。
[メイン]
空条 承太郎 :
「─────ッ……!?」
なん……だッ……!?
[メイン] 緒山まひろ : 「……ふぁ、っ!?」
[メイン] 緒山まひろ : ごとんごとん、というリズムに釣られて、一瞬だけ首が傾いた。
[メイン] 緒山まひろ : 慌てて、見失っていないかとゆきのいた場所を見る。
[メイン] GM : 電車の中には誰もいなくなっていた。
[メイン]
GM :
窓の外も暗く、何も見当たらない。
この電車は各駅停車のはずだが、ずっと走り続けて止まることも無い。
[メイン]
緒山まひろ :
「…………え、ッ……!?
ゆ、ゆきは……他の人、は……!?」
[メイン] 空条 承太郎 : 「………起きたか、まひろ」
[メイン] 緒山まひろ : 慌てて立ち上がり、周りを見渡すも。
[メイン] 空条 承太郎 : 承太郎は既に起き上がっていたのだが……その顔には、汗が浮かんでいた。
[メイン] 緒山まひろ : 「じょ、承太郎っ……!これ……」
[メイン] 空条 承太郎 : 「チッ………やはりな、『厄介』な事に巻き込まれちまったようだ」
[メイン] 空条 承太郎 : こくりと頷きながら、警戒するように辺りを見渡しつつ。
[メイン] 空条 承太郎 : 「俺の傍から離れるんじゃねぇぞ」
[メイン] 緒山まひろ : 「…………っ、ぅ……わ、わかっ……た……」
[メイン]
緒山まひろ :
こく、こくり……と頷きながら。
承太郎の服の裾の端っこを、摘まむ。
[メイン] 緒山まひろ : ……最初はこんなに大きくてびっくりした体なのに、今は……頼もしい……
[メイン] 空条 承太郎 : ─────せめて、まひろだけでもウチに帰してやらねぇと、な。
[メイン] 空条 承太郎 : ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド
[メイン]
GM :
そして、電車は無音で停車した。
扉が開く。
[メイン] 空条 承太郎 : まひろの前に立ち、先に外の景色を見る。
[メイン]
GM :
外は何処か、古臭い駅だった。
電車は停車して動く様子はない。
[メイン]
空条 承太郎 :
「……………………」
汗が一つ、頬を伝って落ちながら。
[メイン] 空条 承太郎 : 「………まひろ、降りるぜ ……これからゆきを探す」
[メイン] 緒山まひろ : 「……うん……!……ゆき、無事でいてくれてると……いいんだけど……」
[メイン] 緒山まひろ : ドキドキとしながらも、恐る恐るとその駅へと足を踏み入れる。
[メイン]
GM :
駅に降りた。
周囲には看板、駅のベンチ、改札口、職員詰所、自動販売機があるのが見える。
[メイン] 空条 承太郎 : 全部目星ッ!
[メイン] GM : わかった
[メイン] 空条 承太郎 : x5 ccb<=99 オラ(看板)オラ(駅のベンチ)オラ(改札口)オラ(職員詰所)オラ(自動販売機) #1 (1D100<=99) > 30 > 成功 #2 (1D100<=99) > 85 > 成功 #3 (1D100<=99) > 52 > 成功 #4 (1D100<=99) > 36 > 成功 #5 (1D100<=99) > 22 > 成功
[メイン]
GM :
看板を見ればそこには<きさらぎ駅>と書かれていた。
そんな駅は、この路線にはない。
オカルトを振れる。
[メイン]
GM :
・自動販売機
自販機のランプは消灯しており、ずいぶん長い間使われていないような雰囲気を漂わせている。
取り出し口に何か入っていることがわかる。
[メイン] 空条 承太郎 : 俺は知らねぇ、まひろに託す
[メイン]
GM :
・駅員室
鍵がかかっていて開かない。
硬く閉ざされており、中には誰もいなさそうだ。
[メイン]
GM :
・改札口
古臭い改札口で、自動改札でもなんでもない、現代では見慣れない改札口である。
外は暗く、全く人気はない。
ぱっと見た限り草むら、山、そしてくもりガラスの公衆電話があるのがわかる。
[メイン]
GM :
・駅のベンチ
ベンチに誰かが眠っている。
[メイン] 空条 承太郎 : 「………まひろ、この『きさらぎ駅』ってのは……なんだ?」
[メイン]
空条 承太郎 :
承太郎の記憶には、そのような駅名は存在しなかった。
街の近くの駅名程度であれば覚えてはいたが。
遠くに位置するものであれば、特にこれといった関心も無く。
[メイン] 空条 承太郎 : そしてそもそも─────これが『オカルト』であることすらも、分からず。
[メイン]
緒山まひろ :
「…………ほ、ホントにあるなんて……」
身震い、都市伝説と、それが実在したことが入り混じったものを起こしながら。
[メイン] 緒山まひろ : 「……あ、きらさぎ駅っていうのはな────」
[メイン] 緒山まひろ : 引きこもりニートで培った昼起きて一日を掲示板で浪費していく毎日を送ることで得た知識を元男で代用していい?
[メイン] GM : どうぞ
[メイン] 緒山まひろ : CCB<=99 元男 (1D100<=99) > 58 > 成功
[メイン]
GM :
以下の事実を知っている。
●きさらぎ駅について
2004年の1月ごろ、インターネットの掲示板に書かれていたものを思い出す。
「はすみ」という女性が、私鉄に乗車していたが、何故か存在しないはずの無人駅に
たどり着いてしまう。そして、そこで不可解な事象が次々と起こる、という
事件を思い出す。
[メイン] GM : この駅に自分もきてしまったのではないか?ということからSANc(1/1d2+1)
[メイン] 緒山まひろ : 1d100<=59 SANチェック (1D100<=59) > 67 > 失敗
[メイン] 緒山まひろ : 1d2+1 (1D2+1) > 1[1]+1 > 2
[メイン] system : [ 緒山まひろ ] SAN : 59 → 57
[メイン] 緒山まひろ : という、掲示板での出来事を……承太郎へと話していく。
[メイン] 空条 承太郎 : 「何ッ………!?ならここは……『実在』しない駅なのかッ……!?」
[メイン] 緒山まひろ : こくり……!と、頷いて。
[メイン] 空条 承太郎 : ドドドドドドドドドドドド………。
[メイン] 空条 承太郎 : 一気に、緊張感が増していく中。
[メイン] 空条 承太郎 : 「……ッ……自販機の中に、『何か』が……」
[メイン]
空条 承太郎 :
目を細めながら、自販機の方を見て、そして……。
この世界が、『現世』ではないのかを確かめるべく。
取り出し口を開けると─────。
[メイン] GM : 承太郎は握手した。
[メイン] 空条 承太郎 : 「何ッッ………!?」
[メイン]
GM :
ひんやりとした感覚が伝わってくる。
人間の手だ。
[メイン] GM : 切り取られた手が入っていた。
[メイン] 空条 承太郎 : そこにあるはずの無い、『感触』ッ!!
[メイン] 空条 承太郎 : 「………ッッ!!!」
[メイン] 空条 承太郎 : こいつは、とうとうヤベぇところにまで来やがったぜッ……!!
[メイン] GM : 手は何かを握っている……携帯電話だ。
[メイン]
空条 承太郎 :
「………!……『何か』を、持ってやがる……
こいつは……携帯……?……なら、確かめる以外の選択肢はねぇよな
教えな、テメーが伝えたい『情報』を、全てッ!」
[メイン] 空条 承太郎 : 携帯を取り、そして中身を確かめる。
[メイン] GM : ひとつのウェブページを開いていることがわかるだろう。
[メイン] 空条 承太郎 : 見てみるぜ
[メイン]
GM :
●オカルトサイト
掲示板に書き込んでいるようだ。
簡単にまとめると、書き込み主の女性が、電車に乗っていたところ、
誰もいない「きさらぎ駅」という駅にたどり着く。
周りは草原と山だけであり、人の姿はない。
タクシーも見当たらず、110番をしてもいたずらではないかと言われ
相手にされず、線路を歩いて帰ることにしたが、
遠くから太鼓と鈴の音が聞こえてくることに気が付く。
そして、線路の上で片足の無い男と出会うが、男は消えてしまう。
そんな恐怖に耐えながら「伊佐貫」と書かれたトンネルを通り抜けた先に立っていた男に、
送っていくと言われ、彼女はその車に乗ってしまう。
車に乗せた男の様子がおかしい、というところで書き込みは途絶えている。
また、この男に関して書き込み主の女性は「どこかで見たことがある顔をしている」、
「テレビか何かで見たのだろうか」と言っていることもわかるだろう。
日付を見れば、つい最近のものであることがわかる。
そして、書き込んでいたのはこの女性だということもわかるだろう。
[メイン]
空条 承太郎 :
「………まひろの教えてくれた通りみてぇだな……
ここは間違いなく、『厄』だらけの『果て』だッ……!
チッ………まひるも、ゆきも、全員『無事』に帰すには
『骨』が折れそうだ……やれやれだぜ」
[メイン]
空条 承太郎 :
帽子を深く被りながら、携帯をポケットへ入れ。
まひろの護衛のため、戻っていく。
[メイン] 空条 承太郎 : 「………まひろ、こっちだ」
[メイン] 空条 承太郎 : そして承太郎は、駅員室の前へと立つ。
[メイン] 緒山まひろ : 「……!う、うん!」
[メイン] 緒山まひろ : とてとてとその後を追う。
[メイン]
空条 承太郎 :
しっかりと着いてきているのを後ろ目で確認しつつ。
閉まっている扉の前へと立つと、ゴツゴツとした指を向ける。
[メイン] 空条 承太郎 : 承太郎が、何かを呟くと。
[メイン] 空条 承太郎 : ccb<=99 オラァッ! (1D100<=99) > 66 > 成功
[メイン] 空条 承太郎 : ベゴォッ!!!
[メイン] GM : 扉が拳の跡を刻んで半ばからヘシ折れた。
[メイン]
空条 承太郎 :
「……『偶然』にも、『建付け』の悪い扉だったみてぇだな、まひろ」
帽子を深く被りながら。
[メイン] 緒山まひろ : 「……!?!? ……お、おう!……?」
[メイン] 緒山まひろ : 拳の跡が残っていたが、暗いし見間違いかも……と、目を擦っていた。
[メイン]
空条 承太郎 :
「………まひろ、ライトを頼めるか」
痕跡を誤魔化すように。
[メイン] 緒山まひろ : 「……わかった!……でも、承太郎も……気をつけてね」
[メイン] 緒山まひろ : こくりと頷きながらも、カチリとスマホのライトを点灯させる。
[メイン] 空条 承太郎 : 「ああ」と頷き、そして駅員室へと先んじて入っていく。
[メイン] 空条 承太郎 : 『目星』だ。
[メイン]
GM :
車掌室の中は薄汚れており、業務記録などが保管されている。
机と本棚を調べることが出来る。
[メイン] GM : わかった
[メイン] 空条 承太郎 : ccb<=99 オラオラオラ (1D100<=99) > 77 > 成功
[メイン]
GM :
机の上に<目星>を振ると、ライターをひとつを発見する。
問題なく使用できる、ということはわかってもいいだろう。
また、ライターはジッポライターであり、油は大量に入っている。
[メイン]
空条 承太郎 :
「………何かに使えそうだな」
カチン。と金属を立てながら、ライターを仕舞う。
[メイン] GM : 本棚も調べられる。
[メイン] 緒山まひろ : CCB<=80 図書館オラッ! (1D100<=80) > 48 > 成功
[メイン] 空条 承太郎 : オラッ!
[メイン]
GM :
●駅員室のメモと書類
書類には以下のようなものが書かれている。
『この世には脳内に寄生する蟲というものが存在する。
その蟲を取り除く方法はたったひとつだけある。
脳に寄生された人間は、元の人間とは思えないほどに変貌し、
狂気を孕むようになる。
脳に寄生した蟲は、ドラマティックな犯罪を主に行わせることがある。
これらはすべて彼らにとっての娯楽だ。』
『<脳に寄生した蟲を追い出す呪文>
本来は、薬草アルニカで描いた幅1.5mの五芒星の中に宿主を立たせ、
1時間の間呪文を唱え続ける必要がある。
しかし、宿主に対し深く寄生し、行動を操るまでになっている場合、
日の出が近づいている時間に限り以下の呪文を唱えることによって
可能となる』
[メイン] GM : 奇妙な呪文の書かれたメモを手に入れた。
[メイン] 緒山まひろ : 「なっ……」
[メイン] 緒山まひろ : その突飛な────それでいて、オレたちとの状況に一致している本は、あながちファンタジーの物語…と、片付けられない。
[メイン] 緒山まひろ : 「じょ、承太郎……これ、もしかして……!」
[メイン] 緒山まひろ : と、書籍とそこに書かれている呪文を共有して。
[メイン]
空条 承太郎 :
「! ………そいつはッ……!?……『虫』、だと………?」
汗を浮かべながら。
[メイン] 空条 承太郎 : 繋がったッ!二重人格者が、加害者となる時に……『羽音』がする理由とッ!
[メイン] 空条 承太郎 : 「……でかしたぞまひろ」
[メイン] 空条 承太郎 : 「ふっ……やはり、お前を連れていって正解だったかもしれないな」
[メイン]
緒山まひろ :
「……!!……ううん、私こそ……!!
承太郎がいなかったら、こんなの……怖くてずっと部屋に引き込もってたかもしれない」
[メイン] 緒山まひろ : オレは……ニートの引きこもりから、一歩……踏み出せている……のかも、しれない。
[メイン]
緒山まひろ :
「……このままなら、この本に書いてあるとおりに、ゆきが……事件を起こしちゃうかもしんないな
その前に……止めないと……!」
[メイン]
空条 承太郎 :
「……………ああ」
こくりと頷く。
[メイン]
空条 承太郎 :
そうだ………このメモで見逃せねぇ『点』がある。
寄生された者は─────『ドラマティックな犯罪』を行なうようになる。
[メイン]
空条 承太郎 :
………ゆき、テメーは物静かで、だが好きなモンにはとことん
饒舌になるような、『愉快』な男だ。
[メイン] 空条 承太郎 : 蟲如きに振るわれていい『人生』じゃあねぇぜッ!
[メイン] 空条 承太郎 : 承太郎の目に力が込められながら。
[メイン] 空条 承太郎 : 「……行こう、まひろ」
[メイン]
空条 承太郎 :
めぼしい物はいくつか見つかった、だがゆきはまだ
どこにもいない、ゆえに探さなければならない。
そして承太郎は、駅員室の外へと出て行った。
[メイン] 空条 承太郎 : 次はベンチで眠ってる男に声をかけるぜ
[メイン]
? :
「仕事が……仕事が……ッ」
魘されてる。
[メイン] 空条 承太郎 : ccb<=3 コミュ力 (1D100<=3) > 75 > 失敗
[メイン] 空条 承太郎 : 「…………おい、平気か」
[メイン] 空条 承太郎 : 魘されている男の頬を軽く叩き、起こそうとする。
[メイン] 緒山まひろ : CCB<=1 コミュ力 (1D100<=1) > 54 > 失敗
[メイン] 緒山まひろ : 「だ、大丈夫ですか〜……?」
[メイン] 緒山まひろ : 後ろからひょこっと顔を出して、声をかける。
[メイン]
? :
「ウッ」
「誰!?」
起きて、身構える。
[メイン] 空条 承太郎 : 起き上がった者の顔を、厳つい表情でじっと見て。
[メイン] 空条 承太郎 : 「…………………………………」
[メイン] 空条 承太郎 : ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド
[メイン] ? : 「……『不審者』だッ!! ちょっとお嬢ちゃん! 早く離れなさい!」
[メイン] ? : 目覚め頭に謎の男に威嚇されたこの人物は、横の小動物のような少女に声をかける。
[メイン] 緒山まひろ : 「あ、ち、違うます!!ち、違うんです!実はっ……!」
[メイン] 緒山まひろ : 「私はこの人の友達でっ……!!!え、えとえと……!」
[メイン] 緒山まひろ : 明らかに狼狽えている。
[メイン] 空条 承太郎 : 「………………フン」
[メイン] 空条 承太郎 : 帽子を深く被っている。
[メイン] 空条 承太郎 : 傍から見れば、これはッ!
[メイン]
? :
「そう……つまり」
「『言わされてる』のね?」
[メイン] 空条 承太郎 : いじめっ子と、いじめられっ子ッ!!
[メイン] 緒山まひろ : おわぁあああああああああ〜〜〜っ!!!
[メイン]
? :
「ほらもう大丈夫だから!正直に言ってみなさい?」
善意からまひろと承太郎の間に割り込み、まひろに優しい声音で声をかける。
[メイン] 空条 承太郎 : 「やかましいッ!俺とコイツはそういう関係じゃあねぇッ!」
[メイン] 空条 承太郎 : 怒号を放つ、これは……。
[メイン] 空条 承太郎 : 『逆効果』ッ!
[メイン] ? : 「あなたは黙ってて!!」
[メイン] 緒山まひろ : 「!!!」
[メイン] 空条 承太郎 : 「何ィ……?」
[メイン] 緒山まひろ : 「あっ……」
[メイン] 空条 承太郎 : これが、『コミュ力3』ッ!
[メイン] ? : 厳つい目を鋭く睨み返す。
[メイン] 空条 承太郎 : ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド
[メイン]
緒山まひろ :
「ほ、ほんとに違くてっ!!
承太郎は見かけは確かに……こわいとこも、なくもないけど!いい友達なんです……!!」
[メイン] 緒山まひろ : CCB<=40 JC (1D100<=40) > 58 > 失敗
[メイン] 空条 承太郎 : 『現実』は、甘くなかったッ!
[メイン]
? :
「…………ッ」
威圧にやや狼狽えるも引かない。
[メイン] 緒山まひろ : JCのあどけない感じのをアピールするが……逆効果ッ!
[メイン] 緒山まひろ : 「え、ええええと……」
[メイン] 緒山まひろ : 「そ、そうだ!お姉さんはどうしてここに居るんですか!? こんなとこ、人気もないのに!」
[メイン] 緒山まひろ : とりあえず、話題を逸らすことに……コミュ力1はそれしか出来ない。
[メイン]
? :
「それは私も聞きたいんだけど」
「うぅ~ん……仕事で終電に乗って、寝過ごしちゃったらこの駅にいたのよね……」
[メイン]
空条 承太郎 :
「……………フン」
一応本人は、なるほどなの意のつもりなのだが。
[メイン] 空条 承太郎 : 感じ悪いような返事になってしまうッ!
[メイン]
? :
「……」
ジト目で承太郎を見た後
「あぁこれ、名紙ね。一応、『まともな』社会人のつもりだから」
[メイン] 緒山まひろ : な、なるほど…と、こくこくと頷きながら。
[メイン] 空条 承太郎 : 『まともな』、という部分がやけに強調されて聞こえ、承太郎はチッ!と舌打ちしながら。
[メイン] ? : 名刺を渡す。この人物は”楠 正菜”と言うらしい。
[メイン]
空条 承太郎 :
「…………フン」
なるほどなの意のつもり。
[メイン] 楠 : とある出版社の、編集者らしい。
[メイン]
空条 承太郎 :
「………俺は『不良』の『レッテル』を張られている、空条承太郎だ」
帽子を深く被りながら。
[メイン]
緒山まひろ :
「あっ、ありがとうございます……!」
ぺこぺこ!と頭を下げながら名刺を受け取りつつ。
[メイン] 楠 : 『レッテル』、という部分がやけに強調されて聞こえ、疑わしい目を深めている。
[メイン] 緒山まひろ : あわわわ……!と、慌てて楠の誤解……を解こうとして。
[メイン] 緒山まひろ : CCB<=50 アイデア (1D100<=50) > 41 > 成功
[メイン] GM : 楠の名刺に書かれてるのは鴨良が本を出してる出版社のようです
[メイン] 緒山まひろ : 「……あっ!これ、ゆきの……!」
[メイン]
空条 承太郎 :
「…………何?」
ピクリと、片方の眉が動く。
[メイン] 楠 : 「ゆき?」
[メイン] 緒山まひろ : ぱっと声を漏らす。そして二人に向くように。
[メイン] 緒山まひろ : 「えっと……もしかして、あなたの出版社さんには……鴨良ゆきって作者さんがいませんか?」
[メイン] 楠 : 「……私の担当だけど」
[メイン] 空条 承太郎 : 「何ッ………!?」
[メイン] 緒山まひろ : 「……!」
[メイン] 緒山まひろ : 「私、その人と友達で……承太郎とも、その繋がりなんです!」
[メイン] 緒山まひろ : と、ゆきの著書を何タイトルか出して、答えつつ。
[メイン]
楠 :
「…………!」
「そう……彼、友達いたのね」
別の方向で驚いてる。
[メイン]
緒山まひろ :
「………………」
類友である。
[メイン]
空条 承太郎 :
「……………………」
色々である。
[メイン]
楠 :
「すごい偶然ね。でも、なんでゆきの友達って言う二人がここに?」
とりあえず話を信じたのか警戒は緩めている。
[メイン]
緒山まひろ :
「えっと……実は……」
と、これまでの経緯を話す。
見慣れない作品、夢遊病のように歩くゆき、そしてこの駅……と。
[メイン]
楠 :
「ゆきが……」
「様子はおかしかったけど、そこまで追い詰められていたなんて。相談してくれればよかったのに……」
[メイン] 楠 : 「……実は、彼からは今までと作風の違う作品の持ち込みを受けてたの。構想だけだけどね」
[メイン] 空条 承太郎 : 「…………………」
[メイン] 空条 承太郎 : 「……白痴のなんたらってやつか?」
[メイン] 楠 : 「知ってるの!? ……知り合いって言うのは嘘じゃないみたいね」
[メイン]
空条 承太郎 :
「………………やれやれだぜ」
帽子の位置を整えながら、ポケットに手を突っ込み。
[メイン] 空条 承太郎 : 「………その作品は、ゆきにとっての『悪夢』だ」
[メイン] 楠 : 「はぁ、疑ってごめんなさいね。ええと……承太郎くん」
[メイン] 楠 : 「悪夢?」
[メイン]
空条 承太郎 :
「だから俺達が、あいつを救うために………
……………………フン ………大して、気にしていない」
[メイン] 空条 承太郎 : 楠の謝罪に、帽子の鍔に手をかけながら、顔を背けるようにして。要は、照れ隠し。
[メイン]
空条 承太郎 :
「…………ああ、その作品を見た事があるなら分かると思うが
『リアリティ』ってやつがどうにもあってな」
[メイン] 空条 承太郎 : 「その『物語』に描かれた出来事がまるで、『体験談』のように……な」
[メイン] 緒山まひろ : 良かった……と、二人が仲直りしたことに安堵しながらも。
[メイン]
楠 :
「彼にこんな友達がいたなんてね。なんか安心しちゃった……」
「……ええ、分かってる。あの本は何か……おかしい」
[メイン] 空条 承太郎 : こくりと頷き、目元に影が生じる。
[メイン] 楠 : 「構想は五章。でも、それだけじゃ未完成な印象だった。何か、他に付け足す気があるのかも……っと、ともかく。『あの本は、完成させちゃいけない』……って気がする」
[メイン] 空条 承太郎 : 「………………………」
[メイン] 空条 承太郎 : 「………完成したら、『何か』が起こる……ということだな?」
[メイン] 楠 : 「それは……。分からないよ。でも、悪い予感がするの」
[メイン]
緒山まひろ :
「…………」
顔が曇る。
まるで自分の命を本へと移し替えていくようにも見えてしまい、完成すればゆきの命も……
[メイン]
空条 承太郎 :
「……チッ…………『ドラマティックな犯罪』……か」
バツが悪そうに、舌打ちしながら眉間に皺を寄せ。
[メイン]
空条 承太郎 :
「………楠、俺達はゆきを追ってここまで来た
おそらくは……あいつもここにいるはずだ
俺の『直観』でしかない……がな」
[メイン] 空条 承太郎 : 「………今、俺達が止めねぇと、『手遅れ』になるかもしれねぇ」
[メイン] 楠 : 「……!」
[メイン] 楠 : 「それ、止める気なの?」
[メイン]
緒山まひろ :
「…………」
承太郎の言葉に、ごくり…!と、息を飲みつつ。
[メイン] 空条 承太郎 : その言葉に─────承太郎は、フッ、と笑う。
[メイン] 空条 承太郎 : 「………………鎖は断ち切る、全て……『お終い』にする」
[メイン] 空条 承太郎 : 「そうだろう、まひろ」
[メイン] 緒山まひろ : そして……こく!!と頷く。
[メイン] 緒山まひろ : 「私も……承太郎の『傍に立つ』って……決めたので……!」
[メイン] 楠 : 「……。キミ達、何歳?」
[メイン] 空条 承太郎 : スッ。(学生証を見せる音)
[メイン] 緒山まひろ : スッ。(JC)
[メイン] 空条 承太郎 : こんなガタイの良い高校生が、いただろうか。
[メイン] 楠 : 二人に無言のデコピンを撃ち込んでいきます。
[メイン] 空条 承太郎 : 「何ッ!?」
[メイン] 空条 承太郎 : 避けきれなかったッ!ま、まさかこの女も─────ッ!?
[メイン] 空条 承太郎 : ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド
[メイン] 緒山まひろ : 「ふぎゃっ!?」
[メイン] 緒山まひろ : いたいっ!
[メイン] 楠 : 「カッコつけないの。」
[メイン] 空条 承太郎 : 「……………………………チッ」
[メイン]
楠 :
「友達のことを思うのは立派だけどね。ふふっ」
「彼を探しに行くなら、私も一緒に行くよ」
[メイン]
空条 承太郎 :
「………楠」
額に指を置きながら。
[メイン] 緒山まひろ : 「あたたっ…… !……楠さん……」
[メイン] 緒山まひろ : 額を押えながらも、その言葉に…ゆっくり顔を上げる。
[メイン] 空条 承太郎 : 「……………………フン」
[メイン] 空条 承太郎 : 踵を返し。
[メイン] 空条 承太郎 : 「……………三人寄れば、なんとやら、だからな」
[メイン]
楠 :
「文殊の知恵ね」
なんか緊迫してた承太郎と目をXにしてるまひろを見返し。
あと編集者なので細かいところにうるさかった。
[メイン]
緒山まひろ :
「おお」
編集っぽい言葉に素直に感心した。
[メイン]
空条 承太郎 :
楠の言葉には、意地を張っているのか、特に反応せず
そのまま、改札口の方へと歩いていくのだった。
[メイン]
GM :
その向こう、きさらぎ駅の外には線路、山へ続く道、草むら、そして公衆電話があることがわかる。
改札口から見た限りではわからなかったが、線路の先にはどうやらトンネルがあるらしいというのがわかるだろう。
そして、ここから見た限り、電話ボックスの中には誰かがいるようだ。
しかし曇りガラス越しなので、どんな人物なのかはわからない。
[メイン]
空条 承太郎 :
「………………誰かいるな」
立ち止まり、電話ボックス内を見て。
[メイン] 空条 承太郎 : そしてまた、歩き始める。
[メイン]
空条 承太郎 :
「………………おい」
曇りガラスをノックするように叩く。
[メイン] 空条 承太郎 : ccb<=3 コミュ力 (1D100<=3) > 38 > 失敗
[メイン] 緒山まひろ : 「……また、楠さんみたいな人かな……?」
[メイン] 緒山まひろ : CCB<=1 コミュ力 (1D100<=1) > 88 > 失敗
[メイン]
GM :
反応はない。
中の影は微動だにしていない。
[メイン] 楠 : ccb<=85 コミュ力 (1D100<=85) > 83 > 成功
[メイン] 緒山まひろ : すごい
[メイン] 空条 承太郎 : ……チッ!
[メイン]
楠 :
「あの、すいませーん!」
「……」
[メイン] 楠 : 声を張り上げて叩いてもやはり返事は返ってこない。
[メイン]
空条 承太郎 :
「………こいつは、『嫌な気配』がするぜ
まるで足元からじわじわと這い上がってくる百足がいるみてぇにな」
[メイン] 空条 承太郎 : 冷や汗を一つ浮かべながら。
[メイン]
緒山まひろ :
「……寝てるわけ、じゃ……ない、よね」
ごくり、と息を飲み込みながらも。
[メイン]
緒山まひろ :
……そっと、電話ボックスの扉へと手を伸ばす。
手のひらに、ぷっくらと雫が浮かびながら。
[メイン] GM : 扉を開ければ、ずるりと。
[メイン] GM : 中から出てきたのは死体だった。
[メイン] 空条 承太郎 : ccb<=99 オラァッ! (1D100<=99) > 28 > 成功
[メイン] 空条 承太郎 : ─────すぐに、まひろの目元を腕で覆い隠す。
[メイン]
空条 承太郎 :
「チッ………!!」
冷や汗を浮かべながら。
[メイン]
GM :
顔を悍ましく焼けただれさせた、女性の死体だ。
承太郎はSANc(0/1d3)
[メイン] 空条 承太郎 : ドドドドドドドドドドドドドドドド
[メイン] 空条 承太郎 : 1d100<=43 SANc (1D100<=43) > 61 > 失敗
[メイン] 空条 承太郎 : 1d3 (1D3) > 1
[メイン] GM : 見たものはアイデアを振れる。
[メイン] system : [ 空条 承太郎 ] SAN : 43 → 42
[メイン] 空条 承太郎 : ccb<=50 アイデア (1D100<=50) > 22 > 成功
[メイン] GM : 「白痴の降臨」で殺されていた人物に、似たようなものがあった。
[メイン]
空条 承太郎 :
なんて、惨い死に方だ……!チッ、もうこの場所には
身の安全なんてものは、何一つとして『保証』されちゃいねぇのかッ。
[メイン] 緒山まひろ : 「……えっ、あっ……!?じょ、承太郎ッ……!?、?」
[メイン] 楠 : 楠は自分の口を手で押さえ、顔を青ざめさせている。
[メイン]
空条 承太郎 :
……しかもこいつは……ゆきの描いた内容に、そっくりだ。
なるほどな……つまりは、そういうことか。
あの物語は……『実話』だ、今、目の前にありありと映っているようにな。
[メイン] 空条 承太郎 : 「まひろ、口で呼吸をしな」
[メイン]
緒山まひろ :
咄嗟に目を塞がれ、"それ"を見届けることは無かったものの。
密着した承太郎の胸から、どくんどくん、早まる心臓音が聞こえてしまう。
[メイン] 空条 承太郎 : 死臭が漂ってきてやがる、鼻が捻じ曲がりそうだぜ……チッ。
[メイン] GM : 死体は手に録音機器を握っている。
[メイン]
緒山まひろ :
「っ………!」
鼻を摘んで、すぅー、すぅー…と息をする。
[メイン] 空条 承太郎 : 「…………楠、あの録音機器を……いや」
[メイン] 空条 承太郎 : 「……まひろを頼めるか」
[メイン] 空条 承太郎 : 楠の方を見て。
[メイン] 空条 承太郎 : その表情は、緊迫感に満ちていた。
[メイン]
楠 :
「ま、任せて……っ、ごめんなさい」
吐き気をこらえるような顔で、まひろの顔を抱きしめるようにしながら少し離れる。
[メイン]
空条 承太郎 :
こくりと頷き、礼を伝えながら。
承太郎は、ゆっくりと、慎重に電話ボックス内へと入り。
[メイン] 空条 承太郎 : 手を……伸ばす、じわり、じわりと……録音機器へ。
[メイン] 空条 承太郎 : 承太郎の首筋から落ちる汗が、ボックス内の地面の染みとなり。
[メイン]
緒山まひろ :
「…………あ、っ……承太郎……ッ……は……」
と、言葉を伝える前に……楠に、体を支えられて。
[メイン]
空条 承太郎 :
「…………『冥福』は祈るぜ、そしてアンタの最期の言葉は俺達が引き継ぐ」
目も当てられぬ死体の女性へ、そう語り掛けながら、録音機器を掴み。
[メイン] 空条 承太郎 : そしてボックスを出て、曇りガラスの扉をバタリと閉じた。
[メイン]
GM :
その衝撃の為か、扉の中で人影はずるりと崩れ、眠るように倒れ伏した。
手の中に電源ランプの灯った録音機器だけが残っている。
[メイン] 空条 承太郎 : 「……………………………」
[メイン] 空条 承太郎 : 録音再生を、押す。
[メイン] GM : ……。
[メイン]
GM :
『ここはどこなのかわからない。気が付いたらここにいた。
一応、記録を遺しておこうと思う。
先ほどから歩き続けているが、駅のまわりには山と草むらがあるばかりだ。
そして、嫌なほど虫の声がしない。秋の夜と言えば虫の声がしてもいいだろうに…。
(少しの空白。地面を踏みしめる音が響く)
私は今山の中にいる。
あれは……なんだ?神社だろうか?
気味が悪いのでいったんおいておこう。
次は線路の方へ向かってみるか……』
[メイン] GM : 録音はここで終わっている。
[メイン] 空条 承太郎 : 目を閉じる。
[メイン] 空条 承太郎 : 「…………………『バトン』は、しっかりと繋ぐぜ」
[メイン]
空条 承太郎 :
「………まひろ、楠、もう大丈夫だ
……そして、聞いての通りだ ………この『声の主』は、死んだ
この得体も知れない、『無の境地』でな……」
[メイン] 空条 承太郎 : 淡々と、事実を述べながらも、承太郎の表情には怒りが浮かび上がっていた。
[メイン]
楠 :
「っ、ぱり……彼が……!?」
「まひろちゃん。もう承太郎くんが、やってくれたから……」
[メイン]
空条 承太郎 :
「ゆきじゃねぇ」
ハッキリと『断言』した。
[メイン]
緒山まひろ :
「…………っ……」
承太郎の話に、言葉も出なかったが。
楠に、こくり……と頷き。
[メイン]
緒山まひろ :
「……うん」
楠に、ぺこりと頭を下げながらも。
[メイン]
楠 :
「え?」
まひろを解放しつつ。
[メイン] 空条 承太郎 : 拳を強く握り、震わせながら。
[メイン] 空条 承太郎 : 「………『蟲』ケラがッ……!!」
[メイン] 空条 承太郎 : ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド
[メイン] 緒山まひろ : 「…………!!!!」
[メイン] 楠 : 「じょ、承太郎くんっ……!?」
[メイン]
緒山まひろ :
ヤンキーのようでいて、その心は静かなものだった承太郎。
その心の奥底が、マグマのように煮えたぎっていて。
[メイン]
空条 承太郎 :
楠の声に、バツが悪そうな表情をし、踵を返し、顔を背ける。
二人に、大きな背を向けながら、承太郎は遠くを見つめていた。
[メイン] 空条 承太郎 : 「……………プッツンしそうになっちまっているだけだ」
[メイン] 空条 承太郎 : 「俺達の『ダチ』の身体は、『安く』ねぇんだ」
[メイン]
楠 :
「……彼のためにそんなに怒ってくれるんだね。
……本当に何してるの、ゆき……」
[メイン]
緒山まひろ :
「………………」
……きっと……オレが想像できる以上に、すごい物を見てしまったんだろう。
辛いのは……承太郎も同じ……はずなのに。
[メイン] 緒山まひろ : 「……だ、大丈夫……っ」
[メイン]
緒山まひろ :
承太郎の大きな手を、まひろの小さな両手で包む。
ゴツゴツしていても、冷えていたその手を。
[メイン] 空条 承太郎 : 「……………………………」
[メイン] 空条 承太郎 : 首だけ振り向く様に、まひろの方を向き。
[メイン] 緒山まひろ : 「……ゆきは……絶対、連れ帰ろう……!!!」
[メイン]
空条 承太郎 :
「…………………」
まひろの言葉に承太郎は。
[メイン]
空条 承太郎 :
「………フッ」
小さく笑い。
[メイン] 空条 承太郎 : 「………ああ、『必ず』だ」
[メイン]
緒山まひろ :
その笑みに、へへへっ……!と、笑う。
……やっぱり、そっちの方が……私は、好きだな。
[メイン]
楠 :
「二人ともいい友達なのね。
あはは、疑っちゃってごめんなさいね」
[メイン]
空条 承太郎 :
「………言ったはずだ、俺は『何一つ』気にしちゃいねぇとな」
意地っ張りに、そう主張しながら。
[メイン]
空条 承太郎 :
「………しかしだ、この『声の主』はどうやら……
線路か……その先を進んで、『お陀仏』となっちまったみてぇだ」
[メイン]
空条 承太郎 :
「そして神社は、後回しにしていたらしいが……
………そこに、『何か』があるかもしれねぇな、行く『価値』はあるぜ」
[メイン] 楠 : もんにょりした顔をしながら話を聞いて頷く。
[メイン] 緒山まひろ : 友達と言われたことに、へへへっ、と鼻下を擦りながらも。
[メイン]
緒山まひろ :
「……なる、ほど……
……その人の言葉通りなら、神社に、何か隠された秘密があるかも、ってことだもんね」
[メイン] 空条 承太郎 : 頷き。
[メイン]
空条 承太郎 :
「………もちろん、悪い方向に転ぶ『可能性』はある
だが、そうなったとしても、お前ら全員、俺は助ける」
[メイン] 空条 承太郎 : 「………着いてきな」
[メイン] 空条 承太郎 : そして承太郎は、山へと続く道を進んで行く。
[メイン]
緒山まひろ :
「…………! わ、わわわっ……行こう、楠さんっ……!」
その言葉に頷きながらも、ずんずん進んでいく承太郎に、置いて枯れないように。
時々、後ろを振り返りつつ。
[メイン]
楠 :
「まーた格好付けてる!まったく、まひろちゃんも女の子なんだから少しくらい合わせてくれてもいいのに……ねぇ?」
と言いつつも安心感からか笑いを漏らしながら付いてきます。
[メイン] GM : 山の中を歩いていくと、音声メッセージで言っていた通りの神社が見えてくる。
[メイン]
GM :
神社の中は汚れていて、ロクな掃除がされていないことがわかる。
目星を振れる。
[メイン] 空条 承太郎 : ccb<=99 オラ (1D100<=99) > 49 > 成功
[メイン] GM : 一冊の真新しいメモ帳を見つける。
[メイン]
GM :
●真新しいメモ帳
真新しいメモ帳に何かが書き連ねられている。
『先程迷い込んでしまったここに、何故か鴫良先生がいた。
前にサイン会で目にしたから覚えているのだけれども……どうにも様子がおかしい。
あんなに怖い顔をする人だったかな?
さっきからすごい怖い顔をして私のことを追いかけてくる。
誰かほかに人がいたら電話をかけてください。
私はそれまで隠れます。
転んだ傷から血もでてる、折れたヒールも持っている。
まだ死にたくない。
鴫良先生、なんでこんなとこにいるの?
あと、先生からなんだかムシみたいな羽の音がした気がする』
その文字のあと電話番号らしきものが書かれているのだが、黒っぽい何かで汚れて上手く読めない。
[メイン] 空条 承太郎 : 「………………………………」
[メイン]
空条 承太郎 :
「………楠、この電話番号、知っているか?」
メモに書かれている者が体験したであろう悲惨な出来事と、そしてその末路を想起し、憐憫を抱きながら、メモを楠へ見せる。
[メイン] 楠 : 「ん……」
[メイン] 楠 : ccb<=70 アイデア (1D100<=70) > 87 > 失敗
[メイン] 楠 : 「覚えはある気はするんだけど。ごめんなさい」
[メイン] 楠 : 悲痛な顔を浮かべて目を伏せる。
[メイン] 空条 承太郎 : 「………そうか、いや、問題無い」
[メイン] 空条 承太郎 : コミュ力0。
[メイン]
空条 承太郎 :
「…………………………」
沈黙。
[メイン]
緒山まひろ :
「……あははは……」
苦笑いの後、沈黙。
[メイン]
楠 :
「…………ごめんなさいね」
沈痛。
[メイン]
空条 承太郎 :
「……………」
沈黙。
[メイン] 空条 承太郎 : 「………めぼしい物は、特には無い……が」
[メイン] 空条 承太郎 : 「………ゆきがいる場所はもう……あそこだな」
[メイン] 空条 承太郎 : そして承太郎は、線路が見える道を眺めながら。
[メイン] 緒山まひろ : 「……あそこしかない、よね……」
[メイン] 空条 承太郎 : 頷く。
[メイン] 緒山まひろ : 一瞬承太郎が話していた、線路の先────”犠牲者”が出たことが頭をよぎるも。
[メイン] 緒山まひろ : ブンブン!と頭を振って振り払う。
[メイン] 緒山まひろ : 「……むしろ、この先に行けば、ゆきに会える」
[メイン] 空条 承太郎 : 「……………………なら、もうやることは『一つ』だぜ」
[メイン]
空条 承太郎 :
そして承太郎は、歩き始める。
待っているであろう、ゆきの下へと。
[メイン] 緒山まひろ : 「────わかった!!!」
[メイン]
緒山まひろ :
それに、元気よく応じて。
彼の元へと、てこてこと歩き始める。
[メイン] 楠 : 二人の決意に唾液をのみ込みながらついていく。
[メイン] GM : ▼線路の先
[メイン] GM : 線路の先には形のない闇が続いている。
[メイン] GM : 先の方から太鼓とフルートにも似た笛の音がする。
[メイン] 空条 承太郎 : 警戒しながら、見渡す。
[メイン]
空条 承太郎 :
「……………………」
そして、音のする方向へ、どんどん近づいていく。
[メイン]
緒山まひろ :
「………………」
都市伝説の”きさらぎ駅”にも……こんな場面が……あった、な……。
[メイン]
緒山まひろ :
どくどく、と鼓動が良く聞こえる。
それでも、先を進んでいく。
[メイン]
GM :
そのまま進んでいると、前方に奇妙な人影が見える。
それは片足のみでぶらぶらとアンバランスに立ちながら、ニコニコと貴方を見つめる壮年の男性だった。
[メイン] GM : 左右にゆらゆらと揺れながら、笑いかけてくる。
[メイン] GM : 「あぶないから せんろのうえ あるいちゃだめだよ」
[メイン] 空条 承太郎 : じろりと、男を見て。
[メイン]
空条 承太郎 :
「………何モンだ、テメーは」
冷や汗を浮かべながら。
[メイン] 緒山まひろ : 「ひッ……!?」
[メイン] 緒山まひろ : 思わず、叫び声をあげてしまう。
[メイン] GM : 二人にけらけらと愉快そうに笑う、その男の笑顔の裏からは……微かに羽音が聞こえる。
[メイン] 空条 承太郎 : 『羽音』─────。
[メイン] 空条 承太郎 : 「……………『忠告』は受け取っておくぜ」
[メイン] 空条 承太郎 : 男の肩を、グイ。と横の方へとズラす。
[メイン] 空条 承太郎 : ジロリと、男の顔と、そしてその背後を見やりながら。
[メイン] GM : 男の肩をズラすと、その存在が嘘だったように、崩れた。
[メイン] 緒山まひろ : 「────え、っ……」
[メイン] 空条 承太郎 : 「見るな」
[メイン] 緒山まひろ : 「………っ!」
[メイン] GM : 黒い無数の集まりになり……その一つ一つが、羽音を立てて承太郎の視線の先へと飛ぶ。
[メイン] 空条 承太郎 : ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド
[メイン] 空条 承太郎 : 「ゆき」
[メイン] GM : 「ああ、よかった」
[メイン] 鴨良 : 「『私』、本当に『焦って』いたんです」
[メイン] 鴨良 : 「気が付いたら、こんなところにいて」
[メイン] 鴨良 : 闇の中から、鴨良が姿を現す。
[メイン]
緒山まひろ :
ギュッ…!と、言われるままにつぶっていた目。
それが────開かれる。聞き馴染みのある声によって。
[メイン]
空条 承太郎 :
「………………………」
承太郎は、佇む。
[メイン] 空条 承太郎 : そして、指の先で、帽子の鍔をズラしながら。
[メイン]
鴨良 :
「承太郎さんも、まひろさんも」
「楠さんまで! ああ、心強いなあ」
[メイン] 空条 承太郎 : 「ゆき」
[メイン] 空条 承太郎 : 「『嘘』を吐く時の『クセ』が抜けていないな」
[メイン] 楠 : 「ゆき……!」
[メイン] 空条 承太郎 : そして承太郎は、自分の鼻を指差す。
[メイン]
鴨良 :
「えぇ?」
彼は夜闇の中でもぎらぎらと濡れたように輝く目であなたたちを見据える。
[メイン] 緒山まひろ : 「……………」
[メイン] 空条 承太郎 : 「『血管』が浮き出ている」
[メイン] 空条 承太郎 : ─────承太郎は、闇の中の存在を見て。
[メイン] 空条 承太郎 : 『答え』を、ただ待つ。
[メイン] 鴨良 : 「…………」
[メイン] 鴨良 : 表情筋を一切動かさず。
[メイン] 鴨良 : 「なんだ」
[メイン]
鴨良 :
「脅かさないでくださいよ!」
鼻の頭を触り──異常など、無いと。
[メイン] 空条 承太郎 : その様子を見て─────。
[メイン] 空条 承太郎 : 「……………ああ、もちろん」
[メイン] 空条 承太郎 : 「『嘘』だからな」
[メイン] 鴨良 : 「え?」
[メイン] 空条 承太郎 : 「そんな『クセ』、ゆきには無い」
[メイン]
緒山まひろ :
「…………!」
目を見開いたのと、ゆきが発言するのと、同じだった。
[メイン] 鴨良 : 「…………」
[メイン] 鴨良 : 「承太郎さんらしいですね」
[メイン] 鴨良 : 「ドラマチックな『物語』です」
[メイン] 鴨良 : 「実に奇妙な『物語』です。幻想的です。ファンタジックです」
[メイン] 鴨良 : 「ただ、残念ながら──」
[メイン] 鴨良 : 「これはミステリーなんですよ。完全犯罪はロジカルで、陰惨で、リアリティが必要で」
[メイン] 鴨良 : 「奇妙さは、必要、ない!」
[メイン] 緒山まひろ : 「……じゃあ」
[メイン]
鴨良 :
鴨良は突然、その顔を歪める。
彼からは羽音が聞こえる。奇妙な羽音が。
[メイン] 緒山まひろ : 「あなたの小説に……"ファンタジー"……は?」
[メイン] 鴨良 : 眼球だけを動かしてまひろを見て。
[メイン]
緒山まひろ :
先程まで承太郎に隠れるようにしていた。
しかし、まひろは承太郎の傍に立ち、彼と向き合う。
[メイン]
鴨良 :
「……ミステリにファンタジーを持ちだしたらただの駄作ですよ?
不穏の霧が、物語の中で晴れた後はただ受け入れるしかない『現実』だけが!荘厳な神の福音とともにあります!」
[メイン] 楠 : 「……ゆき!キミの作ってた話は……そんなものじゃ、なかった!」
[メイン] 鴨良 : 「楠さん。私は気付いたのです!頭の中で声が聞こえる!真の創作というものが!」
[メイン] 楠 : 「……っ!キミはそんな人じゃ……!」
[メイン]
空条 承太郎 :
─────俺はこの時、目の前でゆきの声で語られる
狂気の籠ったドラマに、乖離を抱かずにはいられなかった。
俺達が人間であることと、そして『奴』が人間ではないことに。
ここまで決定的な違いが現れるとは……と。
[メイン]
空条 承太郎 :
久しぶりに会った友人が、自分のことをまるで覚えていない。
オリジナルを沿って、ただそれらしく行動をしているということに
虚しさを、感じざるを得なかった。
[メイン] 緒山まひろ : 「────私は……ゆきの物語が、好きだ」
[メイン] 空条 承太郎 : まるで粘土で形だけを作った人形だ。
[メイン] 緒山まひろ : まひろは、バッ、と何かを取り出す。
[メイン]
緒山まひろ :
少しヨレかけていて、何回も読まれたかのような。
一冊の本。
[メイン]
緒山まひろ :
「どこか夢じみてるようで、見ていて楽しくなる
……全然話せない人たちなのに、みんなが友達になって、世界を冒険する……」
[メイン] 鴨良 : 「それは私の著書ですね、ええ」
[メイン] 空条 承太郎 : 「─────違うな」
[メイン] 空条 承太郎 : ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド
[メイン] 空条 承太郎 : 「テメーが、『ゆき』を騙るんじゃあねぇぜ………」
[メイン] 緒山まひろ : 「そんな、ファンタジーな物語が……私は好きなんだッ……!」
[メイン] 空条 承太郎 : 「ゆきの声と顔で、それ以上ふざけた『真似』をするんじゃあねぇ」
[メイン]
緒山まひろ :
そして、一歩踏み込む。
『ゆき』との間が、縮まっていく。
[メイン] 空条 承太郎 : 「─────『ゆき』ッ!!テメーも負けてんじゃあねぇッ!!!」
[メイン] 空条 承太郎 : 「まひろの『声』が、聞こえねぇのかッッッ!!!!」
[メイン]
鴨良 :
「……それは間違いなく私の創作ですよ?筆に込めた思いまで記憶しています」
「私の創作は…………」
叫ぶ承太郎、歩み寄るまひろの間で瞳孔を行き来させ。
[メイン] 鴨良 : 「創作、は……夢と、希望……人を幸せに……ッ」
[メイン] 緒山まひろ : 「────私は、ゆきの"新作"が読みたい!!」
[メイン]
緒山まひろ :
目と鼻の先。手を伸ばせば掴むことの出来る距離。
[メイン]
緒山まひろ :
何かされるなら、抵抗もできない。
承太郎みたいに強いわけじゃない。
貧弱な私は消えてしまうかもしれない。……でも。
[メイン] 空条 承太郎 : 承太郎は─────『見守った』ッ。
[メイン] 空条 承太郎 : 真っ直ぐと、二人の影を『目』に焼き付けていた。
[メイン]
鴨良 :
「あー、いえ、創作は、納得いくほど無慈悲に……いや、大団円を……?」
鴨良の様子がおかしくなる。
頭を押さえ、危害を加えられる距離のまひろにも構えず。
[メイン] 空条 承太郎 : 『二人』の『友』を、信じるッ………!!
[メイン] 緒山まひろ : ────緒山まひろは、手を伸ばしたままッ!!
[メイン] 空条 承太郎 : 『蟲ケラ』、テメーは見誤ってんだ。
[メイン] 空条 承太郎 : ─────まひろは、ゆきは。
[メイン] 空条 承太郎 : テメーが思う程弱くはねぇぜッッッッ!!!!
[メイン]
鴨良 :
「まひろさん……? 僕、は……」
その瞬間は、時間が止まったようだった。
[メイン] 鴨良 : 狂気に苦しむ鴨良は、僅かに焦点のあった瞳で、細い腕がゆっくりと近づくのを眺めていた。
[メイン] 緒山まひろ : すぅっ。
[メイン]
緒山まひろ :
帰って来い
「………█████████ーーーーッ!!!!」
[メイン]
緒山まひろ :
まひろは口いっぱいに開いて、トンネルに響く呪文を叫ぶ。
口から出る言葉は自分でも分からない。けれど────オレの全部が出ていくようで。
[メイン] 鴨良 : 「──あぁ」
[メイン] 空条 承太郎 : その叫びに、ニヤリと笑い、帽子の鍔を掴み、深く被った。
[メイン] 緒山まひろ : 両脚を踏ん張って、両手を伸ばして、背中を仰け反らせる。
[メイン]
鴨良 :
呪いに囚われた青年は、友の手を握った。
ファンタジーの一幕に似ていた。
[メイン] 緒山まひろ : 呪いの闇は、友の白金の星によって照らされていく。
[メイン] 緒山まひろ : 「…………おかえりっ!!!」
[メイン] 鴨良 : 「…………ただ、いま」
[メイン] 鴨良 : トンネルの向こう、鴨良の背から焼けるような朝日が差し込む。
[メイン] GM : 横入りの光により、少女の影は長く大きくなり、かよわい少女ではなく頼れる兄のもののようにも見える。
[メイン] 鴨良 : 膝から、崩れ落ちる。
[メイン] 空条 承太郎 : ─────踵を返し。
[メイン] 空条 承太郎 : 二人へ、『祝福』を。
[メイン] GM : 背を向けた瞬間。
[メイン] GM : 鴨良の頭から、何かが出てきて。
[メイン] 空条 承太郎 : 「………やれやれだぜ」
[メイン] 楠 : 「危ない……ッ!」
[メイン] 空条 承太郎 : ─────ギュィィイイイイイイイイインッッッッ!!!!
[メイン]
緒山まひろ :
「……っと、ゆっくり休めよ」
崩れ落ちるゆきを、体全体で支えながらも。
[メイン]
GM :
羽音がしていた。
おぞましい羽音はずっと鴨良の頭の中で響いていたものだ。
[メイン] 緒山まひろ : 目線は────そちらに向けられる。
[メイン] GM : その小さな羽音は、穣太郎の頭を目掛けて。
[メイン]
空条 承太郎 :
スター・プラチナ
「『星の白金』」
承太郎は、背を向けたまま、そう呟いた。
[メイン] : ─────見えない『何か』が、そこにッ。
[メイン] : 『オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラッッッッッッ!!!!!!』
[メイン] 空条 承太郎 : 帽子を深く被りながら。
[メイン] GM : キチン質の甲殻が潰れる音が響いていく。
[メイン]
GM :
幾度も幾度も幾度もッ!
物語を彩る終曲のようにッ!
[メイン] 空条 承太郎 : 「─────よかったな、『蟲ケラ』」
[メイン] 空条 承太郎 : 「『物語』は『ドラマチック』に─────」
[メイン] 空条 承太郎 : 「『お終い』を迎える」
[メイン]
空条 承太郎 :
「『時』は止まらない、常に動き続ける
そして、『ファンタジー』を生み出す」
[メイン]
緒山まひろ :
ちひろは、目を見張る…!
その瞳には、何も映らない。何が起きているかどうかも分からないけれど……
[メイン] 空条 承太郎 : 首だけ、ゆっくりと振り向き。
[メイン]
空条 承太郎 :
オレタチ
「"人類"がテメーを裁くッ」
[メイン] 緒山まひろ : 朝日の中、一人立ち続ける『漢』は────星のように、輝いていたッ!!
[メイン]
GM :
朝靄。不穏の霧が晴れた後には……
討たれた悪と、栄光に輝く人間たち。
[メイン] 楠 : 「まるで、いつものゆきの物語ね……心配したんだから」
[メイン] 鴨良 : 「…………う……」
[メイン] 楠 : まひろに支えられた鴨良に顔を埋めて泣く。
[メイン]
楠 :
「本当にありがとう、二人とも……!」
「…………?」
[メイン] 楠 : 「ねぇ、電車の走る音がしない?」
[メイン]
GM :
[メイン]
GM :
[メイン] GM : きさらぎ駅には再び電車が停車していた。
[メイン] GM : あなたたちはその中で揺られている。
[メイン] 鴨良 : 意識を取り戻した鴨良は。
[メイン] 鴨良 : 「私のやったことは覚えています」
[メイン]
鴨良 :
「まひろさんに助け出された、あの瞬間。
夢のように朧気だった記憶が……僕の経験として、思い返されました」
[メイン] 鴨良 : 「…………」
[メイン] 鴨良 : 「私は。法で裁かれるべきなのでしょうか」
[メイン]
鴨良 :
座席で体を折り曲げ、滔々と呟く。
平坦な声音からは感情を読み取ることは難しい。
[メイン] 緒山まひろ : 「…………辛いよな」
[メイン] 鴨良 : 目だけを動かしてまひろを追う。
[メイン]
緒山まひろ :
「ゆきの思いに関わらず、自分がしたことの感覚が残り続けてる、なんて。」
「それがどれくらいの辛さか……オレにはわからない」
[メイン] 緒山まひろ : ふるふる、と首を振った後。
[メイン]
緒山まひろ :
「だから、そんなオレに出来るのは……
せめてお前に付き合うこと、だけだ」
[メイン] 緒山まひろ : ニッ!と笑って。
[メイン]
緒山まひろ :
「裁くことは、出来ないかもしれない
……でも、それ以外の方法で償うことは、出来るはずだから!」
[メイン]
鴨良 :
「まひろさん……?」
笑顔に、どういうことか分からないという顔を浮かべた。
[メイン] 緒山まひろ : 「今までしてきたことの償いは、オレも……承太郎も……みんな、一緒に背負っていこうぜ」
[メイン]
緒山まひろ :
「友達として、お前を……止められなかったからさ
……だから……オレも、償わせて、欲しい」
[メイン] 緒山まひろ : そして、笑みから……じっと、真剣な瞳で。
[メイン] 鴨良 : 「……ありがとう、ございます」
[メイン]
鴨良 :
「ですが、いい。いいのです。ありがとうございます。
本当に、ありがとう。しかし、この罪は私だけが背負うべきものです」
[メイン] 鴨良 : 「だって……ほら、ね」
[メイン]
鴨良 :
「友達を助けてくれた優しい勇者が、最後には罪を背負って終わるなんて。
そんなのまったく、夢じみてないでしょう?」
[メイン] 鴨良 : 「まひろさんの好きだと言ってくれた物語を、私の人生で紡がせてほしいのです」
[メイン] 緒山まひろ : 「…………ゆき…………」
[メイン]
鴨良 :
「確かに私は皆さんからすれば悲劇的な運命を辿ったかもしれません。
ええ、それは認めましょう。認めましょうとも!」
[メイン] 鴨良 : 「でも違う。私が今感じているのは悲嘆ではありません!」
[メイン] 鴨良 : 「狂気に陥る私を、身を挺して止めてくださる皆さんがいたから!私は、幸せなのです!大団円でなくとも、私にはなんて喜ばしいことだったでしょうか!」
[メイン] 鴨良 : 「……ふう、ふう……! 僕の我儘を聞いてくれませんか」
[メイン] 鴨良 : 息が切れたようだ。苦しそうにしながらも、朝焼けに照らされた顔は笑みを形作っている。
[メイン]
緒山まひろ :
「わ、わわわわわわ〜〜!!!?!?」
ゆきの小説で聞いたようなフレーズと、喋りの連続に圧倒され、目をぐるんぐるんさせながらも。
[メイン] 緒山まひろ : 「…………!」
[メイン] 緒山まひろ : 「……もっちろん!」
[メイン] 緒山まひろ : ドンと胸を叩いて、笑顔で迎える。
[メイン] 鴨良 : 「ありがとう!」
[メイン]
鴨良 :
「……僕の願いはたった一つです。
皆さん、どうか笑ってください。どうか!」
[メイン] 鴨良 : 「僕が筆を握る理由を見せてくれるなら。それで僕を見送ってくれれば。僕は償えます。どんな罪も!」
[メイン]
鴨良 :
鴨良は座席から立ち上がる。
両腕を大きく広げて、少しずつ速度の遅くなる電車の中で立つ。
[メイン] 緒山まひろ : 「………………!」
[メイン]
鴨良 :
鴨良は理解している。
この話は彼らにとって決して良い終わりではない。
[メイン]
緒山まひろ :
……くそっ、優しいのは……どっち、だよっ……!!
こんな時まで、オレたちのことを考えてくれてて、心配かけないように、って……!
[メイン]
鴨良 :
身命を賭して助け出した友は、既に手を血で濡らしていた。
それは変えようのない事実として残っている。
[メイン]
鴨良 :
それでも、鴨良はバッドエンドが嫌いだった。
彼の物語はいつも登場人物みんなが笑顔で終わるのだ。
[メイン] 鴨良 : いつも笑顔でいられるとは限らない、現実に抗うように。
[メイン] 緒山まひろ : ……ばかやろー。……困った時はオレたちに聞いたくせに、肝心のことは……オレたちに手伝わせてくれないんだ。……それなのに、そんな事……言われたら……
[メイン]
緒山まひろ :
逆光を浴びながら両手を広げるゆきに、思わず。
……目から、こぼれ落ちていく……涙。
[メイン] 緒山まひろ : 「……………っ」
[メイン] 緒山まひろ : それをぐしぐしと乱暴に拭って、立ち上がる。
[メイン]
緒山まひろ :
「オレは、笑って生きてやる!!
お前が書ききれないくらい、いーっぱい笑ってやる!1回も……暗い気持ちになんて、ならないからな!」
[メイン]
緒山まひろ :
そんなのはありえない。現実は今日のように残酷で、いつも笑顔でいれるなんてありえない。
でも。
[メイン] 緒山まひろ : 信じてみたい、いつも笑顔でいられる幻想を。
[メイン] 緒山まひろ : オレはお兄ちゃんなんだから────これくらい、やってやるさ。
[メイン]
鴨良 :
「ありがとう。」
呟く。
[メイン] 鴨良 : 楠に向かい合う。
[メイン]
楠 :
「……何言っても止めないんでしょう。バカ、ほんと、バカ」
「バカ……」
涙を流しながら必死に笑顔を形作ろうとして失敗し。
[メイン]
楠 :
「バカ……っ!」
それでも、不格好に笑って見せた。
[メイン]
鴨良 :
「ありがとう!」
叫ぶ。
[メイン] 鴨良 : 承太郎に向かい合う。
[メイン] 空条 承太郎 : その叫び、ふっ……と小さく笑うと、帽子の鍔に少し手をかけ、横にずらしながら。
[メイン]
空条 承太郎 :
「────やれやれだぜ」
頑張れよ。俺も『見捨てる』なんて『選択肢』はハナっからねぇからな。
[メイン] 空条 承太郎 : 流れていく電車の外を見やりながら、『余韻』に浸っていた。
[メイン]
鴨良 :
──ありがとう!!!
吠える、鴨良は声を張り上げた。
[メイン]
鴨良 :
……減速していく電車のガタゴトという音に合わせて、鴨良の笑い声が響く。
自棄ではない。
自分を思いやってくれる友たちに、心の底から感謝をして鴨良は笑っていた。
[メイン] GM : やがて、電車が止まった。
[メイン] 鴨良 : 「…………ありがとう。あなた達がくれた、素晴らしい文末に」
[メイン]
GM :
[メイン]
GM :
[メイン] 空条 承太郎 :
[メイン] 空条 承太郎 : 『奇妙』な『物語』はこうして終わったわけだが─────。
[メイン]
空条 承太郎 :
フッ、今回という今回は、『肝』が冷えたぜ。
まさか、大事な『友』に蟲ケラが『寄生』していたとはな。
俺は今ですら、『腸』が煮えくり返っているってもんだ。
[メイン]
空条 承太郎 :
まひろの『勇気』と、ゆきの『覚悟』が『悪夢』を打ち破った。
そいつは、二人が強ェってことだからな。
だがその蟲ケラが今も、この『世界』のどこかで、反吐の出る『ドラマ』を作ろうってなら。
[メイン] 空条 承太郎 : ─────見過ごせる『道理』がねぇな。
[メイン]
空条 承太郎 :
そして承太郎は今、空港にいる。
帽子を深く被りながら、日本に別れを告げ。
……『友』には、手紙で、自身の『決意』を伝え。
[メイン] 空条 承太郎 : 「─────行くか」
[メイン] 空条 承太郎 : 「イギリスにッッ!!!」
[メイン] 空条 承太郎 : ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド
[メイン] 空条 承太郎 : 承太郎は、『元凶』を断つべく。『不幸の連鎖』を砕くために、足を進めるのだったッ!
[メイン] 空条 承太郎 : 『文末』には、まだまださせやしねぇぜ、蟲ケラ共ッ!
[メイン] : ─────飛行機が、青空を真っ直ぐ飛んで行った。
[メイン] : 直線に伸びる雲を作りながら、『太陽』は、昇るッ!
[メイン] :
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